秋から今ぐらいの時期は風邪やインフルエンザが流行ります。
今年に関しては1月から新型肺炎が連日ニュースになっていますね。
一年前から決まっていたことですが、
ちょうど2月9日に学会で「呼吸器疾患」の講義を行いました。
なんとタイムリーなテーマ。
特にこの時期は感染には気を付けたいですよね。
鍼灸の効果
よく鍼灸は、
・自律神経を整えるのが得意
・免疫力が上がり病気になりにくい、病気やけがの回復が早い
・ホルモンバランスが整う
と言われます。
これは日頃から健康でいられるための治療効果であり、
妊活にも大きく関わることです。
当院は妊活専門の鍼灸をしていますので、
妊活に特化した東洋医学的な知恵やプラスアルファの工夫を取り入れています。
東洋医学の病気の原因
東洋医学では、病気はこのような原因があると考えます。
1.外からの影響
春夏秋冬の、温かさ、暑さ、涼しさ、寒さなど気候の変動。異常気象(暖冬・猛暑・雨風)。冷暖房の影響。
2.感情の乱れ
東洋医学では怒・喜・思・憂・悲・恐・驚という7種類の感情があります。
その中のある感情が強く出過ぎる。長く続く場合。
3.不規則な生活や飲食の乱れ
生活習慣。偏った食事。冷たいものの飲み食い。
冬はや夏の冷房による寒さ対策はできていますか。(参考記事 「不妊鍼灸治療と冬の冷え「冬は妊娠しにくいですか?」)
暑さに負けない体ですか?(参考記事 「不妊鍼灸治療と夏「真夏は妊娠しにくくなりますか?」)
(参考記事 「風」も不妊と関わるんです。春と風は関係が密接。「春の妊活 こんな症状が出たら注意 −坐骨神経痛,寝違え,ギックリ腰等−」)
季節の変わり目に調子を崩さないでしょうか。
このような外からの影響を外邪(分かりやすく病原菌みたいなものだと思ってください)といい、身体の表面から中に入ってきます。
表面から入ってくるから、表面で処理できれば治りが早い。
体内の奥まで入られると症状も重くなりやっかい。
(庭でドロボーを退治できれば、被害も大したことはありませんが、家の中まで入られたらダメージもデカいですよね。)
風邪でこの原則を例えると
寒くて冷えてしまい、免疫力が落ち風邪を引いてしまった。
働きすぎて疲れが溜まり、風邪を引いてしまった。
寝不足で、免疫が落ち風邪を引いてしまった。
原因は色々あれど、浅ければすぐ治りますし、深ければ治るまでに時間がかかります。
原則は、呼吸器疾患に限らず胃腸症状でも同じこと。
東洋医学の基本的な原則があり、
脈や症状から診断して治療するのが伝統的な鍼灸治療といわれるものです。
2000年ほど前からすでに、
新型肺炎のような伝染病があり、診察診断から治療法まで残しているのです。
それを講義では「呼吸器疾患」バージョンで、
東洋医学的なメカニズムや脈などの診察、治療の話をしました。
普段の臨床で
私も普段の臨床で、
・風邪引きそう
・今朝からのどが痛い
・風邪引ている
・治りかけ
・鼻水が出る
・喘息発作が出てきた
などの症状も診ます。
東洋医学的な病の原因や成り立ち、深さ、症状は人によって違います。
となると、本当にその人に合う鍼をするとなると、
咳だったらこのツボ。
風邪の引きはじめはこのツボ。
鼻水はここ。
とは、なかなかいきません。
たとえ同じ病名が付いていても、一人ひとり違います。
身体の状態に合わせ、ツボを選ぶことが必要。
それは妊活の鍼灸でも同じで、
その方に合ったツボを選ぶことが効果を上げるコツとなります。
関連記事
鍼灸の学会で脈の研修−妊娠しやすい脈づくりのために−
妊娠の確率を上げる東洋医学的身体づくり
まさかの展開にびっくり。代表就任。
まさかの展開にびっくり。代表就任。(脈診治療をしたい先生の研修会)