妊活お役立ちコラム
2023/06/08
不妊鍼灸
着床率を上げるために!子宮内膜を厚くする方法
「毎回、病院では内膜がうすいと言われる。内膜の厚みが足りないから着床しないのかな…」
「毎回クロミッドを使っているけど、子宮内膜が薄くならないか心配」
「内膜が厚くならず、移植が延期となってしまって悲しい」
子宮内膜は、妊娠のために重要なところということは知っていても、どうしたら厚くなるのか分からない。
だからこそ不安に思ってしまう方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは子宮内膜が厚くなりづらい原因、そしてその解消法をお伝えします。
子宮内膜とは
子宮内膜とは、子宮の内側の粘膜組織を指します。
ホルモンの作用により子宮内膜が肥厚して、受精卵の着床の準備をします。
妊娠が成立しなかった場合は、その内膜組織は剥がれ落ち、月経が始まっていくのです。
着床には子宮内膜の厚みはどれくらいあるとよい?
子宮内膜は一般的に8mmくらいに厚くなっていれば、妊娠に問題ないとされています。
理想では10mm以上です。
月経の出血がおさまってから内膜が肥厚していくため、子宮内膜を測る時期によって変動します。
婦人科に通院されている方は、排卵の時期や移植当日などに計測されることが多いため、気になる方はDr.に聞いてみてもいいかもしれません。
子宮内膜の厚みは個人差や周期による変動もあります。
しかし毎周期、内膜が厚くならない方は、もしかしたら子宮内膜発育不全の可能性があります。
子宮内膜発育不全とは
子宮内膜発育不全とは、何らかの原因により、子宮内膜が厚くなりづらくなってしまうことを指します。
子宮内膜が薄いと着床がうまくいかないこともあるため、体外受精では胚盤胞移植当日に子宮内膜が6mm以下の場合は移植中止になることもあります。
それだけ子宮内膜の厚みは、妊娠と密接な関係があるとされているのです。
子宮内膜発育不全の原因
子宮内膜発育不全となってしまう原因には次のようなことが考えられます。
・クエン酸クロミフェンなどの抗エストロゲン作用の治療
・ホルモンの影響
・掻把手術などの子宮内膜の影響
・子宮内膜の炎症
・子宮内膜の測定時期のズレ
・排卵の異常
・血流不足
・ホルモンの影響
・掻把手術などの子宮内膜の影響
・子宮内膜の炎症
・子宮内膜の測定時期のズレ
・排卵の異常
・血流不足
などです。
クエン酸クロミフェンなどの抗エストロゲン作用の治療
クエン酸クロミフェン(クロミッドなど)の抗エストロゲン作用のある薬剤を長期服用する
ことによって、内膜が薄くなる傾向があるとされています。
ホルモンの影響
特にホルモン不足が影響されます。
本来、卵胞からエストロゲン(卵胞ホルモン)が放出される事で子宮内膜が厚くなっていきます。
そのエストロゲンの分泌が少なくなる事で内膜が厚くなりにくくなってしまいます。
子宮内膜の影響
過去の掻爬手術(流産や人工妊娠中絶)、帝王切開術、筋腫核出術 、子宮筋腫や子宮腺筋症による圧排により内膜が厚くなりにくくなる状態です。
子宮内の炎症
子宮内膜の炎症によるダメージを受け、内膜が厚くなりにくくなってしまってしまいます。
内膜測定時期のズレ
子宮内膜は排卵期に向けて少しずつ厚くなっていきます。
そのため測る時期によっては、まだ内膜が厚くならず薄い状態の可能性があります。
排卵の異常
卵子が成熟する前の未成熟の段階で排卵が起こる方がいらっしゃいます。
その場合、卵子が育つことで出るエストロゲンの量が少ないうちに排卵してしまうことで、子宮内膜が厚くなりきらない場合もあります。
血流不足
年齢の上昇や、運動不足などにより血流が悪くなり、ホルモンが届きにくくなり内膜が厚くなりにくくなってしまいます。
子宮内膜血流不全の治療
子宮内膜を厚くするためにはどのような治療法があるのでしょうか。
サプリメント
ビタミン D、ビタミン E、ビタミン C 、L—アルギニンなど
抗酸化作用や血流を流れやすくするサポートをしてくれます。
クエン酸シルデナフィル腟座薬(バイアグラ)
血管平滑筋を緩めて血流を増加させる働きがあります。
低用量アスピリン(バイアスピリン)
血小板凝集抑制作用。
血小板の作用により血を固める働きを抑える薬となります。
子宮内膜再生治療
顆粒灸コリニー刺激因子、G-CSF 300μg、PRP療法・PFC-FD療法
ペントキシフィリン
血管拡張剤として末梢血管や脳の血流を上げる働きがあります。
そのため子宮の血流を改善する働きも期待されています。
不妊鍼灸で内膜を厚くする方法
鍼灸の効果の一つとして「全身の血流を上げる」働きがあります。
子宮内膜を厚くするためには血流がとても重要となります。
さらに、上記でも話したように子宮内膜を厚くするためにはエストロゲンの作用が必要となってきます。
そのエストロゲンは血管の中を通り子宮に司令を届けるのです。
そのため血流を上げる事で、子宮内膜にホルモンが届きやすくなり、内膜を厚くする事ができるのです。
その他にも、セルフケアで血流を上げる方法もあります。
セルフケア
1.腸腰筋を鍛える
大腰筋と腸骨筋をあわせて腸腰筋と呼ばれています。
その腸腰筋の近くには、卵巣動脈と内腸骨動脈、卵巣動脈が通っており、骨盤周りの臓器や子宮・卵巣に栄養を送っている動脈となります。
腸腰筋を鍛える事で子宮に血流を上げる効果があります。
2.自宅でのお灸
お灸による温熱効果により血流を上げる働きがあります。
その他にもツボの働きで内臓にも刺激を与えてくれるので、いくつかご紹介させていただきます。
1)三陰交
主治:<婦人科の病症>月経不順、月経痛、閉経、赤白帯下、陰挺、崩漏、血暈、胞衣不下、産後悪露不行あるいは止まらないもの、不妊
2)蠡溝(れいこう)
主治:<泌尿生殖器系の病症>小便不利、月経不順、崩漏、赤白帯下、陰挺、陰強、睾丸の腫れ痛み、小腹脹痛
3)次(じりょう)
主治:<泌尿生殖器系の病症>陽萎、小便赤渋、林濁
<婦人科系の病症>月経不順、赤白帯下、痛経、陰部の痛み
『針灸学[経穴篇]』 編集:天津中医大学十学校法人後藤学園
子宮内膜が厚くするために不妊鍼灸をした事例
当院に通われている患者さんで、なかなか内膜が厚くなりにくいという方がいらっしゃいました。
この方は最初タイミング法や人工授精を繰り返し行っていましたがなかなかうまくいかず、
「私は妊娠できないのではないか」
と不安な気持ちを溜め込んでいました。
話を聞いていくと、妊活のためにウォーキングをしたり魚や野菜中心の食生活で腹八分目を意識したりと、妊活のためにとても頑張られていたので、そう思ってしまうのも仕方ないと思います。
このひたむきな姿勢に私自身も
「この方には絶対お母さんになってもらいたい」
という思いが込み上げ、
より妊娠しやすい身体づくりのため一緒に試行錯誤していったのです。
人工授精がうまくいかず悩む気持ちもありましたが、少しでも早く妊娠したいという気持ちから体外受精をスタート。
卵子をいい状態で成長させ採卵出来たらと思い、週1回のペースで治療していきました。
初めての採卵は、2日に1回のペースで自己注射をして胚盤胞を7つ凍結。
お腹の張りや便秘にも耐え、よく頑張られましたね
1度目の移植チャレンジ
そして初めてのホルモン補充周期での移植。
内膜も厚くなり期待の中、判定日をむかえましたが…残念ながらうまくいかず。
その報告をしてくれた時の悲しい顔を見て、私も悔しい思いでいっぱいでした。
2度目の移植チャレンジ
次こそはうまくいってほしいと2度目の移植(こちらもホルモン補充周期)。
原因不明の胃痛や胸やけもありましたが、どうにか整え移植に臨みました。
しかし移植当日、内膜が6.6mm。
初めて内膜が薄いため移植が延期となってしまったのです。
1度目の時は、内膜が薄いなどなかったため、聞いたときは急にボディーブローをされた感覚となったのを覚えています。
原因として、ちょうどこの時は9月だったのですが、残暑が厳しく、クーラーなどで身体を冷やしすぎたのです。
お身体を診ていくと、手足の冷えはもちろん、お腹までひんやりしているくらい血流が流れにくくなっていました。
鍼灸治療をした後は手足がポカポカになり、ご本人も暖かくて眠たくなりましたとおっしゃっていました。
暑さのせいで汗をかき、リラックスできてないせいもあったのかもしれません。
身体の変化に敏感な方なので「お腹の硬さが取れたので、なんだか胃がスッキリしてお腹も空いてきました」と言って帰っていかれました。
3度目の移植チャレンジ(2度目の移植)
家ではお灸などの温活やオススメした腸腰筋の筋肉トレーニングを頑張られていました。
また同時に胃痛が出ないように冷たいものは避けてもらい、食事の際はよく噛むことを徹底。
極力ダメージが残らないよう注意していきました。
その他にもよもぎ蒸しをしたり、階段の上り下りをしたりで、「筋肉痛でしんどいです…」という日もありましたが、その時は鍼灸での見せどころです。
筋肉の硬さを取りつつ血流を促していきました。
するとどんどん手足の冷えが軽減され、よく出る胃痛・胃もたれの症状も落ち着いていったのです。
移植前日からよもぎ温熱パットをつけ、血流を最大限良い状態で移植に臨んだところ、移植当日では内膜が9.7mmと、とても厚くなってくれました。
二人三脚で頑張った結果、この方はこの移植でうまく着床し、無事男の子をご出産!!
ご出産のご報告を聞けたときは、嬉しさと安堵で自然と涙がポロポロ溢れていました。
今思うと、鍼灸により血流が流れていたのですが、気温の変化や胃腸の負担により波があったのではないかと思います。
その状態を運動をしたり、お灸などをしたりする事で熱量の増加やめぐらせる勢いがつき、結果子宮へ届く血流が上がり内膜が厚くなったのだと考えられます。
子宮内膜を厚くするために鍼をされた患者様の声
「施術を重ねるごとに脈の変化も感じたりして、その変化を楽しく感じました!」
定期的に通院をされ、ご自宅でのお灸。そして内膜が厚くなりにくい時は厚くする筋トレ。様々なシーンでお身体によく目を向けておられました。それがとても良い方向に向かうエネルギーだったなと感じます。
まとめ
内膜が厚くならず、どうしたらいいと不安に思っている方も多いと思います。
事例の患者さんのように不妊鍼灸治療と色々な方法で血流を上げることで内膜が厚くなってくれる場合もあります。
内膜が厚くフカフカな状態となれば、受精卵も着床しやすい環境に近づくはずです。
色々な方法があるので、まずは自分に取り入れやすい方法で挑戦し、内膜を厚くなれる様ケアしてもらえたらと思います。
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