質の良い卵子が出てくる準備はある程度お時間をかけた方がいいのですが、
子宮環境の改善は早いことがあります。
自然妊娠希望で来院されて、
中には一周期(約1〜4回の治療回数)で妊娠される方がいます。
それは、「内膜(子宮環境)に問題がありそうだな」と脈診をして感じた場合です。
脈診で内膜に問題がありそうとみても、
病院で「内膜が薄い」等異常は指摘されるわけでもなく、
内膜の厚さも充分な方が多いです。
そもそも脈診では形の状態を診察するわけではなく、
「働き」を感じ取ります。
脈診は元々目に見えないものを調べているので、
分かるものも目に見えない「働き・機能」というわけです。
「一見子宮環境は良さそうなのに、なぜか今まで妊娠しなかった。
けれど、来院されてすぐに妊娠することができた。」パターンです。
どのような方が、何も問題なさそうなのに、
子宮環境が悪そうだと判断し、改善したらすぐうまくいったのか?
実例
具体的には、ギターの弦のような硬めの脈をうっている方がいます。
「気」のスムーズさがなく、血(血液)や子宮に問題がありそうだなと推測します。
こういう場合は生理痛や生理不順なんかもあったりします。
東洋医学的に考えれば、「内膜に問題あるかも」となるわけです。
この弦脈という硬めの脈が、治療で柔らかくなると、
「気」のスムーズさが出てきて「働き」がよくなります。
上記のような症状が、弦脈がとれたことで改善方向に向かうと
子宮の状態も改善されてきます。
(改善したかどうかは脈やお腹を診て判断します)。
卵巣機能から根本的にアプローチする場合は、
もう少し時間を要しますが、
子宮環境を改善だけの場合は、
このように一周期で妊娠することがあります。
関連記事
子宮収縮と着床 そして胚盤胞移植直前の鍼灸
着床鍼灸 子宮収縮と着床−胚盤胞のハッチングと内膜とのやり取りを考える−