03-6908-6744
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-13-7 タカラビル2F

妊活お役立ちコラム

2023/12/20

不妊治療解説

妊活中の亜鉛の効果|妊娠しやすい身体づくりに重要な栄養素

「妊活を始めるうえで葉酸は取らないとと思っていたけど、より早く妊娠するために摂っておいたほうが良い栄養素があるのか知りたい。」

「亜鉛は男性が取るものと思ってたけど、女性も必要なの?」

「体外受精で移植しているけど、なかなか着床しない。
調べてみると着床には亜鉛も関係しているらしいけど、サプリメントで取ったら何か変わるのだろうかと不安。」


「妊活をする上で食事面で何かできることはありますか」と聞かれる事があります。


もちろん、食べた物で身体が作られるため、摂取するものによって体調が良くなる人もいれば、悪くなる人もいます。
食事は身体を作る上で重要なもののひとつといえます。


妊娠しやすい身体づくりのために必要な栄養素は多数あります。

その中でも今回は「亜鉛」

男性だけでなく女性も卵胞の発育や排卵、そして着床に重要な栄養素になります。

この記事を読むことで亜鉛が不足すると出る症状やなぜ不足しやすいのか、また効率的に摂ると良い方法などが分かります。


    もくじ


亜鉛の働きについて

人が生きていくために必要なミネラルの一つが亜鉛。

亜鉛とは、たんぱく質やDNAの合成に関わり、生命を維持、また新しい細胞を作るなど重要な役割を果たす栄養素なのです。

味覚を感じる細胞や、体内に侵入してきたウイルスや細菌を排除する免疫にも関係しており、日々積極的に摂取しておきたい栄養素ともいえます。


亜鉛は体内に約2g含まれ、そのほとんどが筋肉や骨の中に含まれます。他にも皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器に存在します。


男女別、性機能に関連する亜鉛の働き

亜鉛は別名「セックスミネラル」とも言われ、男女ともに性機能に重要な働きをしています。


女性と亜鉛の関係

亜鉛は、脳下垂体で作られる卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の働きを高めてくれます。

亜鉛が不足すると、性腺機能障害を引き起こし、卵胞の発育や排卵がスムーズに行われず妊娠しにくくなります。

排卵や着床に関係する多くのホルモンに亜鉛が必要不可欠と言えるのです。



着床と亜鉛に関してはこちらの記事をどうぞ




男性と亜鉛の関係

亜鉛は、精子量の増加や、精子の運動率の低下予防に効果があります。

また細胞分裂に必要な栄養素となるため、不足するとDNAが正しく分裂できずに、傷のあるDNAによって不健全な精子が作られてしまう可能性も高まります。


他にも男性ホルモンであるテストステロン生成にも必要となるため、亜鉛不足では精子量の減少や無精子症、運動率の低下、インポテンツなどがおこる可能性があるのです。


亜鉛不足による様々な症状

亜鉛不足になると性機能障害の他に様々な症状が出てきます。

  • ・味覚障害
  • ・皮膚炎
  • ・脱毛
  • ・口内炎
  • ・食欲低下
  • ・下痢
  • ・貧血
  • ・骨粗鬆症 など

身体のあらゆる場所で不調が起こりやすくなります。


なぜ亜鉛は不足しやすいのか?

亜鉛は微量ミネラルの一つで、体内で合成することが出来ません。
そのため外から摂取する必要があります。

不足してしまう原因は以下のものがあります。
  • ・摂取量の不足
  • ・身体で必要な量が多い
  • ・摂取しているがきちんと吸収されていない
  • ・摂取し吸収されているが汗や便として出てしまう


要は亜鉛の需要と供給のバランスが取れてない事が原因となります。


妊娠中の亜鉛の役割 

亜鉛は、胎児や乳児の発育や生命維持に非常に重要な働きをしています。

母体が亜鉛不足だと、赤ちゃんも亜鉛不足となり低体重・低身長・皮膚が弱くなるなど影響が出ると言われています。

妊娠中および授乳中は日頃よりも多めに摂取する事がお勧めです。


1 日の必要な亜鉛摂取量はどのくらい?



「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、

推奨される1日の亜鉛摂取量は、成人男性で11mg、成人女性で8mg(妊婦は+2mg、授乳婦は+3mg)となります。


「国民健康・栄養調査報告(平成28年)」によると、男女ともに20歳代以降は、実際の摂取量が推奨量に比べて少なく、亜鉛が不足気味であることがわかっています。


過剰摂取した場合

30代女性で亜鉛の摂取上限量は1日35mgです。

サプリメントの誤った利用によって亜鉛を過剰摂取した場合、
  • ・発熱
  • ・悪心
  • ・嘔吐
  • ・胃痛
  • ・下痢 

などの症状が現れることがあります。

また、亜鉛の過剰摂取は、鉄や銅の吸収を阻害して貧血や銅欠乏を招いたり、HDL(善玉)コレステロールの低下を引き起こしたりするといった報告もあるため摂取しすぎも注意です。


亜鉛が豊富に含まれる食品 



亜鉛は、魚介類、肉類、豆類、殻類など様々な食品に含まれています。

  • ・魚介類:牡蠣(13.2mg)、ホタテ貝(2.7mg)、うなぎ(1.4mg)
  • ・肉類: 豚レバー(6.9mg)、牛肩ロース(5.6mg)、鶏もも肉(1.6mg)
  • ・豆類:きな粉(4.1mg)、油揚げ(2.5mg)、納豆(1.9mg)
  • ・穀類:ご飯(0.6mg)、そば(0.4mg)
  • ・ナッツ:カシューナッツ(5.4mg)、アーモンド(4.4mg)
※()のなかは100gあたりの亜鉛含有量となります。


野菜や果物にはあまり含まれていません。

食品から摂取するのがベストですが、亜鉛は他の食品成分の作用で吸収率が下がる場合もあるため、確実に摂取したい場合はサプリメントで補う事もいいかもしれません‼︎


亜鉛と一緒に摂った方が良い栄養素

亜鉛の吸収を高める栄養素として動物性タンパク質ビタミンC、クエン酸などが挙げられます。


動物性タンパク質

元々動物性タンパク質にも亜鉛が入っているし、亜鉛自体の吸収を高める働きもあるため一石二鳥です‼︎


ビタミン C、クエン酸

ビタミンCやクエン酸は、亜鉛の吸収を助ける働きがあります。
クエン酸は亜鉛をコーティングする働きがあり、ビタミンCはクエン酸を働きをサポートします。

レモンはビタミンCやクエン酸が入っているため、お肉や牡蠣にレモン汁をかけて食べるのはとても良い組み合わせとなります。

また亜鉛は水に溶けやすい働きがあるため、亜鉛を含む食材を汁物やスープにするのもオススメです。


出来れば避けて!!亜鉛の吸収を妨げてしまうもの

亜鉛の吸収を助ける栄養素がある一方で、逆に吸収の妨げてしまうものもあります。


  • ・お茶やコーヒーに含まれるタンニン
  • ・小麦や豆類に含まれるフィチン酸
  • ・多すぎる食物繊維

お酒を飲むことで体内の亜鉛が使用されるだけでなく、アルコールは尿中への亜鉛の排泄を促します。

お酒を多く飲む方は注意が必要です‼︎


また鉄と一緒に摂ることも避けましょう。


まとめ

妊娠しやすい身体づくりに必要な栄養素の一つの「亜鉛」

亜鉛は、たんぱく質や DNA の合成に関わり、生命を維持、また新しい細胞を作るなど重要な役割を果たす栄養素となります。

女性では、卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の働きを高め、排卵や着床に関連していきます。
また男性は精子量の増加や、精子の運動率の低下予防に効果があります。

1日の必要摂取量として成人男性は11mg、成人女性は8mgで、
動物性タンパク質やビタミンC・クエン酸と一緒に摂取すると吸収しやすくなるのでオススメです!!

この記事の著作者

鍼灸師 柔道整復師 福田 真弓

「東京漢方鍼医会」会員

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。

この記事の著作者

院長 松本 敏樹

不妊カウンセリング学会 認定不妊カウンセラー
一般社団法人「日本生殖医学会」会員
妊活コーチ/妊活コーチング
東京漢方鍼医会 代表

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。
■■【妊娠しやすい身体づくりの方式と不妊鍼灸3本柱】◆◆
数万例超の臨床実績から導き出した方式
〔①不妊鍼灸3本柱×②不妊カウンセリング×③おうち妊活〕

・不妊鍼灸3本柱(「妊娠脈づくり」「刺さない鍼」「鍼灸おすすめ日」)
・不妊カウンセリング(「妊活情報/クリニック選び」「認活」)
・おうち妊活(「妊娠力アップおうち妊活プログラム」)


東京都新宿区西新宿7-13-7 タカラビル2F

◆◆* *・ ♪・・♪*・ *・♪*♪* ・*・ * ・*・ ・ ♪・♪■■
妊娠体質になる15日間メール講座

一覧へ戻る

この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます