妊活中の亜鉛の効果|妊娠しやすい身体づくりに重要な栄養素|不妊鍼灸・妊活鍼灸の【そあら鍼灸院】東京新宿区

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妊活お役立ちコラム

2025/12/24

不妊治療解説

妊活中の亜鉛の効果|妊娠しやすい身体づくりに重要な栄養素

「妊活を始めるうえで葉酸は取らないとと思っていたけど、より早く妊娠するために摂っておいたほうが良い栄養素があるのか知りたい。」

「亜鉛は男性が取るものと思ってたけど、女性も必要なの?」

「体外受精で移植しているけど、なかなか着床しない。
調べてみると着床には亜鉛も関係しているらしいけど、サプリメントで取ったら何か変わるのだろうかと不安。」


「妊活をする上で食事面で何かできることはありますか」と聞かれる事があります。


もちろん、食べた物で身体が作られるため、摂取するものによって体調が良くなる人もいれば、悪くなる人もいます。
食事は身体を作る上で重要なもののひとつといえます。


妊娠しやすい身体づくりのために必要な栄養素は多数あります。

その中でも今回は「亜鉛」

男性だけでなく女性も卵胞の発育や排卵、そして着床に重要な栄養素になります。

この記事を読むことで亜鉛が不足すると出る症状やなぜ不足しやすいのか、また効率的に摂ると良い方法などが分かります。


    もくじ


亜鉛の働きについて

人が生きていくために必要なミネラルの一つが亜鉛。



亜鉛は体内に約2g含まれ、そのほとんどが筋肉や骨の中に含まれます。
他にも皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器に存在します。

亜鉛は体内で合成できないため食品やサプリメントなどで摂取する必要があります。
しかし、吸収率がそれほど高くないこともあり、不足しやすい栄養素でもあるのです。

そんな亜鉛はどのような働きがあるのでしょうか。


成長・発育

亜鉛とは、たんぱく質やDNAの合成に関わり、生命を維持をサポートしてくれます。
また新しい細胞を作るなど胎児の発育にも重要な役割を果たす栄養素でもあります。


免疫力の向上

亜鉛は、体内にあるビタミンAの代謝を促し、活性化させる働きがあります。
ビタミンAは粘膜を保護する働きがありますので、粘膜から入ろうとするウイルスや細菌を排除することで、免疫にも関係しています。


味覚を正常に保つ

亜鉛は味覚に関連のある味蕾細胞の生成にも関与しています。
他にも、味覚を正常に保つためにも必要な栄養素となるのです。
 

脳の活性化

私たちの体内にある神経伝達物質の中で、最も多く存在しているのがグルタミン酸
グルタミン酸は神経を活発に働かせ、脳の働きを高めたり、神経の発達や情報のやり取りを支える役割を担っています。
そのため、記憶力や思考力、感情の安定とも深く関係しています。

このグルタミン酸の働きを調整するのが亜鉛になります。

 
このような効果がある亜鉛。

どうして亜鉛が妊活中や妊娠中に必要なのでしょうか。
亜鉛が必要と言われる所以として、卵胞の発育や排卵、また胎児への影響が懸念されるからです。

このあと詳しく解説します。


男女別、性機能に関連する亜鉛の働き

亜鉛は別名「セックスミネラル」とも言われ、男女ともに性機能に重要な働きをしています。


女性と亜鉛の関係

亜鉛は、DNA・たんぱく質合成や細胞分裂に関わる重要な必須ミネラルです。

亜鉛は、脳下垂体で作られる卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の働きを高めてくれます。
また卵巣から分泌されるエストロゲンやプロゲステロンの分泌に関わっているため、「卵胞の発育」「卵子の成熟」「着床環境を整える」といったプロセスを支えます。


そのため亜鉛が不足すると、卵胞の発育が遅れることで月経周期の乱れ、排卵が起こりにくくなるなどの排卵障害、高温期が維持できず着床の妨げとなってしまう可能性がてできます。


食事中の亜鉛欠乏または亜鉛のキレート化が成熟を混乱させ、卵母細胞の品質を低下させるため、卵母細胞が受精能力のある卵子を形成するには、亜鉛の十分な供給が必要です。
【女性の生殖における亜鉛の役割】(1)


この論文では、卵子の最終成熟や「受精可能な卵子になる」ためには、十分な細胞内亜鉛濃度が必要であると報告されています。
また、胚発育、胎盤形成、胎児の臓器・神経発生など初期妊娠〜妊娠初期にも、亜鉛が欠乏すると問題が起こる可能性を示しています。



排卵や着床に関係する多くのホルモンに亜鉛が必要不可欠と言えるのです。



着床と亜鉛に関してはこちらの記事をどうぞ




男性と亜鉛の関係

亜鉛は、精子を作る清掃に高濃度で存在しているため精子作りや生殖機能にも直接関わっている栄養素となります。
そのため亜鉛を十分に摂取することが精子の量・質・運動能力を上げ、妊活にプラスの働きへと繋がるのです。

ホルモンバランサーとしての亜鉛は、テストステロン、前立腺、性の健康などのホルモンを助け、男性の尿路体の抗菌剤として機能します。〜対照的に、Zn欠乏症は精子形成を妨げ、精子異常の原因であり、血清テストステロン濃度に悪影響を及ぼします。
【亜鉛は男性の生殖能力に必須の元素である:男性の健康、発芽、精子の質、受精における亜鉛の役割のレビュー】(2)

亜鉛の不足が精子数・運動能・正常形態の異常などと関連する報告が書かれています。



また上でもお伝えした通り、細胞分裂に必要な栄養素となるため、不足するとDNAが正しく分裂できずに、傷のあるDNAによって不健全な精子が作られてしまう可能性も高まります。


他にも男性ホルモンであるテストステロン生成にも必要となるため、亜鉛不足では精子量の減少や無精子症、運動率の低下、インポテンツなどがおこる可能性があるのです。

妊活中は、女性だけでなく男性側も亜鉛を含む栄養を意識して取り入れることが大切です。


亜鉛不足による様々な症状

亜鉛不足になると性機能障害の他に様々な症状が出てきます。

  • ・味覚障害
  • ・皮膚炎
  • ・脱毛
  • ・口内炎
  • ・食欲低下
  • ・下痢
  • ・貧血
  • ・骨粗鬆症 など

身体のあらゆる場所で不調が起こりやすくなります。
他にもなんだか体調がすぐれなかったり、以前に擦りむいた傷が治らないなどの背景に亜鉛不足が隠れている場合もあるため、日頃から自分の体調を知っておくことも大事になります。


なぜ亜鉛は不足しやすいのか?

亜鉛は微量ミネラルの一つで、体内で合成することが出来ません。
そのため外から摂取する必要があります。

不足してしまう原因は以下のものがあります。
  • ・摂取量の不足
  • ・身体で必要な量が多い
  • ・摂取しているがきちんと吸収されていない
  • ・摂取し吸収されているが汗や便として出てしまう


要は亜鉛の需要と供給のバランスが取れてない事が原因となります。


妊娠中の亜鉛の役割 

亜鉛は、胎児や乳児の発育や生命維持に非常に重要な働きをしています。

特にDNAなどの細胞分裂にも必要とされるため、胎児の成長に欠かせない栄養素です。

また亜鉛は、骨・筋肉の成長にも深く関わっているため、不足してしまうと成長障害や骨格奇形や低身長・低体重のリスクが高まる可能性があると言われています。


母体が亜鉛不足だと、赤ちゃんも亜鉛不足となるため、妊娠中および授乳中は日頃よりも多めに摂取する事がお勧めです。


1 日の必要な亜鉛摂取量はどのくらい?



「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、

推奨される1日の亜鉛摂取量は、成人男性で11mg、成人女性で8mg(妊婦は+2mg、授乳婦は+3mg)となります。


「国民健康・栄養調査報告(平成28年)」によると、男女ともに20歳代以降は、実際の摂取量が推奨量に比べて少なく、亜鉛が不足気味であることがわかっています。


過剰摂取した場合

30代女性で亜鉛の摂取上限量は1日35mgです。

サプリメントの誤った利用によって亜鉛を過剰摂取した場合、
  • ・発熱
  • ・悪心
  • ・嘔吐
  • ・胃痛
  • ・下痢 

などの症状が現れることがあります。

また、亜鉛の過剰摂取は、鉄や銅の吸収を阻害して貧血や銅欠乏を招いたり、HDL(善玉)コレステロールの低下を引き起こしたりするといった報告もあるため摂取しすぎも注意です。


亜鉛が豊富に含まれる食品 



亜鉛は、魚介類、肉類、豆類、殻類など様々な食品に含まれています。

【魚介類】
牡蠣(14.0mg)
ホタテの貝柱(6.1mg)
イカのスルメ(5.4mg)
うなぎ(1.4mg)
たらばがに(水煮缶)(6.3mg)


【肉類】
豚レバー(6.9mg)
牛肩ロース(6.4mg)
牛ひき肉(7.6mg)
鶏もも肉(1.6mg)
ビーフジャーキー(8.8mg)


【豆類】
高野豆腐(5.2mg)
きな粉(4.1mg)
油揚げ(2.5mg)
納豆(1.9mg)
アーモンド(4.4mg)


【穀類】
ご飯(0.6mg)
そば(0.4mg)
オートミール(2.1mg)


【野菜類】
切り干し大根(2.1mg)
枝豆(1.4mg)
ブロッコリー(1.5mg)
大葉(1.3mg)


【くだもの類】
あんず(0.9mg)
なつめ(0.8mg)
バナナ(0.6mg)


※()のなかは100gあたりの亜鉛含有量となります。
 文部科学省発表の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(4)


野菜や果物にはあまり含まれていません。
野菜類は一度の摂取量が少なく、また亜鉛の吸収を阻害する食物繊維も多いです。


食品から摂取するのがベストですが、亜鉛は他の食品成分の作用で吸収率が下がる場合もあるため、確実に摂取したい場合はサプリメントで補う事もいいかもしれません


亜鉛と一緒に摂った方が良い栄養素

亜鉛の吸収を高める栄養素として動物性タンパク質ビタミンC、クエン酸などが挙げられます。


動物性タンパク質

元々動物性タンパク質にも亜鉛が入っているし、亜鉛自体の吸収を高める働きもあるため一石二鳥です

さらにタンパク質を含む食材と一緒に亜鉛を摂ることでタンパク質合成も促進されます。


ビタミン C、クエン酸

ビタミンCやクエン酸は、亜鉛の吸収を助ける働きがあります。
クエン酸は亜鉛をコーティングする働きがあり、ビタミンCはクエン酸を働きをサポートします。

レモンはビタミンCやクエン酸が入っているため、お肉や牡蠣にレモン汁をかけて食べるのはとても良い組み合わせとなります。

また亜鉛は水に溶けやすい働きがあるため、亜鉛を含む食材を汁物やスープにするのもオススメです。


出来れば避けて!!亜鉛の吸収を妨げてしまうもの

亜鉛の吸収を助ける栄養素がある一方で、逆に吸収の妨げてしまうものもあります。


  • ・お茶やコーヒーに含まれるタンニン
  • ・小麦や豆類に含まれるフィチン酸
  • ・多すぎる食物繊維

お酒を飲むことで体内の亜鉛が使用されるだけでなく、アルコールは尿中への亜鉛の排泄を促します。

お酒を多く飲む方は注意が必要です


また鉄と一緒に摂ることも避けましょう。


まとめ

妊娠しやすい身体づくりに必要な栄養素の一つの「亜鉛」

亜鉛は、たんぱく質や DNA の合成に関わり、生命を維持、また新しい細胞を作るなど重要な役割を果たす栄養素となります。

女性では、卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の働きを高め、排卵や着床に関連していきます。
また男性は精子量の増加や、精子の運動率の低下予防に効果があります。

1日の必要摂取量として成人男性は11mg、成人女性は8mgで、
動物性タンパク質やビタミンC・クエン酸と一緒に摂取すると吸収しやすくなるのでオススメです!!



参考文献
(1)Tyler Bruce Garner et al. Biol Reprod."Role of zinc in female reproduction"National Library of Medicine

(2) Ali Fallah et al. J Reprod Infertil."Zinc is an Essential Element for Male Fertility: A Review of Zn Roles in Men's Health, Germination, Sperm Quality, and Fertilization"National Library of Medicine

(3) 雨海 照祥ら27名."日本人の食事摂取基準2020年版"厚生労働省

(4) "日本食品標準成分表(八訂)増補2023年"文部科学省


初筆:2023年12月20日
加筆修正:2025年12月24日

この記事の著作者

鍼灸師 柔道整復師 福田 真弓

「東京漢方鍼医会」会員

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。

この記事の著作者

院長 鍼灸師 あんまマッサージ指圧師 松本 敏樹

東京漢方鍼医会 代表
不妊カウンセリング学会 認定不妊カウンセラー
臨床分子栄養医学研究会 認定カウンセラー
一般社団法人「日本生殖医学会」会員

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。
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