注射による排卵誘発剤は、
直接卵巣を刺激して卵胞を育てる作用があります。
注射の種類により成分の割合が異なります。
・hMG製剤(ヒト閉経期ゴナドトロピン製剤) (例)hMGフジ、フェリングなど
・ピュアFSH製剤 (例)フォリルモンP
・リコンビナントFSH製剤 (例)フォリスチム、ゴナールエフ
【hMG製剤(ヒト閉経期ゴナドトロピン製剤)】
hMG製剤は閉経後の女性の尿から抽出したホルモン剤であり、
FSH(卵を育てる為のホルモン)とLH(排卵を起こさせる為のホルモン)が含まれています。
hMG製剤は商品により配合されているFSHとLHの比率が異なります。
例 FSH:LH比
フェリング (1:1)
HMGテイゾー (1:1)
パーゴグリーン (1:1/2)
商品によって比率が異なるため、その方に合うよう投与されます。
医師の腕の見せどころというわけです。
下垂体の機能が低下している場合やFSH製剤の危機が悪かった場合は、
HMGの方が適応かもしれません。
筋肉注射による投与となります。
【ピュアFSH】
極力LHを排除したピュア製剤です。
例えばフォリルモンPのFSH:LH比は1:<0.0003となります。
【リコンビナントFSH】
遺伝子組み換えによって作られたFSH製剤であり、LHが含まれておりません。
そのためFSH:LH比は1:0です。
PCOやLHが高い方に適応しています。
従来のhMG製剤にあったLHのばらつき、アレルギー反応などがなくなりました。
皮下注射による投与となるため自己注射も可能です。
まとめ
注射による排卵誘発剤の使われ方は、
・排卵障害で排卵を促す
・採卵で卵胞を複数育てるため
等です。
目的によって、飲み薬や注射の使い方は変わってきます。
関連記事
着床不全で使われるタクロリムスの飲み合わせ・食べ合わせの注意点
着床不全で使われるタクロリムスの飲み合わせ・食べ合わせの注意点
排卵誘発剤の使い方 卵巣刺激で複数卵胞を育てる(主に採卵で)
排卵誘発剤の使い方 卵巣刺激で複数卵胞を育てる(主に採卵で)