当院は妊娠初期の鍼灸に力を入れています。
ただ、妊娠初期に実際に鍼を受けたことがない方からは、
「妊娠初期って鍼をしていいの?」
と思うのは当然のことだと思います。
先日、あまりに悪阻がつらく、外出することもできず、
家で上の子のお世話もできなくて、
藁にもすがる思いということで来院された方がいらっしゃいました。
鍼自体したことないし、妊娠初期に鍼灸をしていいのか不安だけど、
このつらい状況をとにかく改善したいとのことです(@コスメのページに口コミいただきました)。
ただ、お母さまからは「本当に鍼灸を妊娠初期にして大丈夫?」と心配されたとのこと。
結論から言うと、妊娠初期の鍼灸を当院ではお勧めしています。
今回はその理由や、妊娠初期の鍼灸の作用、メリット、見解を書いてみましょう。
妊娠初期の鍼灸にはどんな作用がある?
妊娠初期において最も重要なのは妊娠の継続です。
鍼灸を行うことで、ストレスを軽減して血流の循環を良くし、
流産のリスクを減らします。
ストレスを受けると、交感神経が優位になります。
交感神経が優位になると
血管は収縮し、血流が悪くなってしまいます。
子宮の血流も悪くなります。
身体はまず自分の心臓へ血流を届けようとするため、
結果的に子宮へ届きにくくなるのです。
鍼は自律神経を整えるのが得意。
気持ちも安らぎリラックスすることで、血流の循環が更によくなります。
鍼灸治療前に確認・説明していること
初診の方には安心して鍼を受けられるように事前にどんなことをするのか、どんな効果があるのかを説明してから始めます。
流産との関係
一般的に
「お母さんの行動が原因だったわけではありません。
安静に過ごしていても防ぐことができないものなので自分を責めないで下さい」
と言われるのは、大半の原因が染色体が原因であり元々避けることができないからです。
しかし、下記のようなリスクを避けることが重要です。
リスクをはらむ部位の治療は避けるべき
下腹部周りや、使わない方がいいツボには鍼をしません。
丁寧に鍼をすることが大事です。
刺さない鍼
基本的に鍼を体に刺し入れないので、
安心して受けていただけることをお伝えしています。
妊娠初期の鍼灸治療のメリット
・妊娠の継続
・つわり(吐き気、だるい、めまい立ちくらみ、胃腸症状)
・風邪など
妊娠中は極力薬を避けたいと思うもの。
鍼灸は薬を使わずに治療できるので、
妊娠初期の諸症状に対して安心して受けられます。
まとめ
妊娠初期の鍼灸の治療については、
術者に経験があれば安心して受けられるものと考えますが、
いざあなたが受けるときは、治療院・治療家の経験を確認するのが安心だと思います。
普段から刺さない鍼で治療をしているので、
鍼をしてみたいけど、
「刺すのは抵抗があるな」
「痛いのはイヤだな」
「リラックスして受けたいな」
などあればご相談ください。
次回の記事
長くなりましたので、
次回の記事で冒頭の患者さんの治療を書きたいと思います。
(ご本人様にも許可をいただきました^^)。
とても特徴的な脈が出ていました。
診察でどんなことを診て、
どんなツボを選ぶか。
そんな内です。
「妊娠初期のつわり症状 気持ち悪さで吐かなくなった鍼灸治療例」
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