妊活お役立ちコラム
2023/03/04
妊娠中/産後
妊娠中の旅行はいつまで?おすすめの時期や飛行機の乗り方は?
妊娠中の旅行で気になること
こんにちは。そあら鍼灸院の嶋田です。
趣味はなんですか?と聞くと1・2位ぐらいにでてくる旅行!
実際に当院にご来院いただいている患者さんの中でも、「旅行が大好き!」という方は多く、旦那さんと不妊治療やお仕事のリフレッシュのために週末ゆっくりしてきました〜!というお話をよく耳にします。
私が担当している患者さんの中にも一人、とびきり旅行が大好きなAさん(仮)がいらっしゃいました。
数度目の体外受精で無事授かったのですが、治療期間も長くまさか妊娠すると思っていなかったAさんは妊娠発覚後に旅行の予定を入れていたのです。
せっかく予約もして楽しみにしていたし、治療を頑張った自分へのご褒美に旅行にはいきたい…!
でも赤ちゃんに何かあったらどうしよう…ともの凄く不安になられていました。
Aさんは悩んだ末に旅行に行き、その後何事もなく無事にご出産されました。実際に他の患者さんからも“妊娠中の旅行”について行っていい時期は?どうしたら安心して旅行に行ける?そういった悩みやご質問が多いので改めてブログでお伝えしたいと思います。
そこで本記事では、
「そもそも妊娠中に旅行に行ってもいいの?」
「安定期に入ったら旅行にいっても大丈夫?」
妊娠中の旅行ついて、注意しておいた方がよい点を中心に説明していきます。
妊娠中の旅行はあり?なし?
赤ちゃんの心拍が確認をできている状態で、主治医の許可をもらっていればあり!
…といいたいところですが、安全に旅行に行くために、米国産婦人科学会では旅行前にエコーによる予定日の算出と超音波検査での正常妊娠の確認 (異所性妊娠・流産の否定)が重要であるとしているようです。
また、旅行に最適な時期について妊娠14~28 週目であるとしています。
〇妊娠13週以前の旅行と妊娠29週以降の旅行について
妊娠13週以前ではつわりを始めとした不調・流産の可能性や、妊娠29週以降は腰痛やお腹が張ることも多く、子宮収縮が激しいと早産を引き起こす原因にもなるとしています。
もし妊娠中に旅行に行く時期に悩んだら、体調が良いことは大前提ですが、妊娠14~28 週行くと安心ですね。
飛行機は乗ってもいいの?
妊娠中も飛行機に乗っても良い!
ですが、こちらもいくつかの条件があるようです。
英国王立産科婦人科学会では、予定日直前の乗車、重症の貧血や明らかな性器出血を認める場合、呼吸器・循環器に問題のある場合は搭乗すべきでないと報告をしています。
航空機を使用した旅行は早産のリスクを高めるといった報告もあり、JAL国内線・ANA国内線等の航空会社では妊娠36週以降の搭乗制限 (診断書の提出・医師の同行が必要)や妊娠高血圧腎症・破水・切迫早産・合併症妊娠の場合は勧めないとしているようです。
そのため、妊娠後期は飛行機の乗車はなるべく控えるとリスク回避になります。
安定期だったら大丈夫?知っておきたい!旅行のリスク
冒頭で「妊娠中の旅行に最適な時期は、妊娠14~28 週目」の所謂安定期がいいとお伝えしましたね。
しかし、2014年の沖縄県立中部病院の報告(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspnm/56/1/56_96/_pdf)によれば、沖縄本島を旅行中に体調が急変し、現地で救急受診した妊婦さんは過去10年間に少なくとも約300人おり、そのうちの4割は安定期の妊婦さんだったそうです。
安定期だから絶対に安全!というわけではないことをこの記事を読んでいる妊婦さんにも知っておいていただきたいのです。
また、妊娠中は子宮が大きくなり、血液中の凝固能(血液を固めるための能力)も変化しています。
飛行機や新幹線などの長時間移動では、脱水傾向や安静による血流の悪化から血栓症(血管の中で血の塊ができてしまい血管が詰まるもの、エコノミークラス症候群とも呼ばれます)の発症も考えられるリスクの1つです。
【エコノミークラス症候群になりやすい人】
・静脈の血管が傷ついている(手術後、静脈炎、糖尿病)
・静脈の血液の流れが悪くなっている(肥満、妊娠、下肢静脈瘤、高齢)
・血液が固まりやすい(抗リン脂質抗体症候群、ホルモン剤の服薬、脱水)
特に、不育症や抗リン脂質抗体をもつ妊婦さんが飛行機や長距離移動をされる場合は、足の運動を行う・水分をこまめに取って予防になります。
もしも旅行に行くなら
まずは妊婦健診を受けている産婦人科の先生に相談を!
時期や体調にもよりますが、「リフレッシュのために行っておいで〜!楽しんできな!と先生に言われました!」という患者さんもおりましたので、赤ちゃんのためにも旅行に行くことをしっかりとお伝えしましょう。
航空会社や保険会社ともに制限が多いので、事前に内容を問い合わせておき、宿泊施設にも妊娠中のことを伝えることも重要ですね。
また、旅行先では何が起こるかわからないため、時間に余裕をもち身体に負担の掛からない計画で旅行を楽しんできてくださいね。
万が一体調不良になったときのために、
・母子健康手帳
・健康保険証
・かかりつけ医の診察券
を持ち、宿泊施設や旅行先から近い病院や夜間救急病院などを事前に調べておくとより安心です。
まとめ
旅行でパートナーと2人の時間を過ごしたり、温泉につかってリラックスするのも妊娠中の大切な時間ですよね。
万が一に備えてかかりつけ医と滞在先のホテルと相談し、近隣の医療機関について調べてから行くとより安心してマタニティ旅を楽しめますよ!
参考文献
https://www.jal.co.jp/jp/ja/dom/support/smilesupport/mama.html
妊娠中のお客さま(お手伝いを希望されるお客さま)—JAL国内線
https://www.ana.co.jp/ja/jp/serviceinfo/domestic/support/family/maternity.html
妊娠中のお客様 [国内線] | Service & Info [国内線] | ANA
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170807.html
厚生労働省—エコノミークラス症候群の予防のために
数万例超の臨床実績から導き出した方式
〔①不妊鍼灸3本柱×②不妊カウンセリング×③おうち妊活〕
・不妊鍼灸3本柱(「妊娠脈づくり」「刺さない鍼」「鍼灸おすすめ日」)
・不妊カウンセリング(「妊活情報/クリニック選び」「認活」)
・おうち妊活(「妊娠力アップおうち妊活プログラム」)
東京都新宿区西新宿7-13-7 タカラビル2F
◆◆* *・ ♪・・♪*・ *・♪*♪* ・*・ * ・*・ ・ ♪・♪■■