「妊娠前から気を付けた方がいい事ってなんでしょうか?」
「妊娠前から気を付けた方がいい事ってなんでしょうか?」
こう聞かれて何か思いつく事はありますか?
よく言われる事は葉酸の摂取。
葉酸は妊娠初期の胎児の発育に重要なビタミン。
不足すると先天性異常の発生リスクが高まります。
そのため厚生労働省は妊娠する1ヶ月以上前から葉酸の摂取を推奨しています。
こちらはご存じの方も多いでしょう。
「他に妊娠前から気を付けた方がいい事は?」
今回は妊娠中のリスクを軽減するために今からすべき事をお伝えします。
とはいえ
「なかなか妊娠まで辿り着かないのに、妊娠中の事まで考えられない!!」
と思う事も無理はありません。
しかし妊娠はゴールではありません。
安定期に入る事もゴールではありません。
ご主人との間に授かった大切な赤ちゃんを無事に出産する事が一つ目のゴールです。
せっかく妊娠できたのに、ずっと管理入院の末出産でした…。
というのも避けたいですよね。
妊娠してから慌てて…
ではなく妊娠を希望している今こそ意識すべき事。
もちろんこれらは基本的な体調管理の1つ。
妊娠中気を付けたいポイントは3つ
妊娠中、主に気を付けたい事は
この3つです。
今回は体重についてお話します。
「妊娠中、赤ちゃんの分まで食べなきゃ!」というのは昔の話。
今では妊娠中「体重は増えすぎてはダメ・増え方が少なくてもダメ」という厳しいもの。
妊娠前から肥満・妊娠中に太り過ぎた場合
・妊娠高血圧症候群
・妊娠糖尿病
などのリスクが高まります。
詳細は改めて説明しますが、
妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病と診断されると様々な合併症が表れます。
重症になれば母体への命の危険や胎児への危険も。
妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病、どちらかだけでもリスクが伴います。
肥満は高血圧症にも糖尿病にも関連が。
いかに妊娠中の肥満に気を付けなくてはいけないかが分かります。
妊娠中に体重が増えない場合
では体重があまり増えなければいいかといえばそうではありません。
妊娠中、体重の増えが少ないと低出生体重児のリスクが高まります。
「小さく産んで大きく育てる」
という言葉もあるため小さい方がお産の際、負担が少ないのでは?
と考える人もいるでしょう。
しかし体重が小さく産まれると赤ちゃんに様々な疾患リスクが上昇します。
また妊娠中、母体が長期間栄養不足の状態でいると、
胎児は少ない栄養で体が満たされるようインプットされてしまいます。
その結果、胎児が生まれつき生活習慣病になりやすくなると言われています。
妊娠中、体重の増え方が少ないのもリスクがあるのです。
妊娠中の体重増加の目安は?
では妊娠中はどのくらい体重を増やせばいいのでしょうか?
適切な体重増加量は妊娠前のBMIにより変わります。
BMI 18.5未満 9〜12s(1週間に300〜500g増)
BMI 18.5〜25 7〜12s(1週間300〜500g増)
BMI 25以上 5sまたは個別対応
BMI=体重(s)÷<身長(m)×身長(m)>
例えば身長が155p体重が50sの場合
50÷<1.55×1.55>
BMIは20.8になります。
上記の通り妊娠前に痩せ気味の方は体重をより多く増やす必要があり、
肥満傾向のある方は体重をあまり増えないよう指導が入ります。
では「妊娠してから体重コントロールすれば大丈夫!」と考える方も多いでしょう。
しかしそうはいきません。
まず悪阻の時、体重のコントロールはしにくいもの。
悪阻の時に「あれを食べよう・これは控えよう」というのは難しいです。
食事のバランスを考えるというよりは、
少しでも悪阻が楽になる・乗り切れる食事が最優先。
※妊娠初期、胎児は母体からの栄養をあまり必要としないため、栄養バランスをあまり気にしなくても大丈夫です。
そのため、悪阻で痩せてしまう方がいる一方、食べ悪阻で体重が増えてしまう方もいます。
悪阻で体重の変動がある事を考慮した上で、妊娠前から適正体重に近づけるといいでしょう。
悪阻から解放されたら毎日体重を測る事がポイントです。
毎日測る事で日々体重を意識できます。
定期健診の時しか体重計に乗りません、
ではなく決まった時間に毎日測ることで適切な体重増加を意識付けます。
適正体重を保つ事は妊娠しやすい体の為にも大事な事!
妊娠の為、出産のためにも現時点から体重管理を行いましょう!