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妊活お役立ちコラム

2023/10/25

不妊鍼灸

不妊鍼灸の通院頻度はどのくらいが効果的?施術の期間とペース解説

「今は焦らず自然に妊娠を望んでいるが、妊娠に近づく手段として鍼灸がいいと聞くけど、どれくらいの頻度で通えば効果があるのか気になる。」

「不妊治療と並行して鍼灸もしたいが、経済的な負担もあるから最短で効果が期待できるといいのにな。」

「次の移植に掛けたいけど、今から通い始めても妊娠に結びつくのか不安。」



初診の方から「鍼灸がいいと耳にするので試してみたかった」と来院される方も少なくありません。

SNSでも少しずつ「不妊鍼灸」というワードも増えてきているように感じるので、妊活のために鍼灸に通ってみようかなと思う方も増えているのもしれません。


どのような頻度で鍼灸を行うと、妊娠しやすい身体づくりに効果なのか?
この記事を読むことで、一般的な鍼灸の専門家の考えと、そあら鍼灸院の考えるおすすめの頻度が分かります。

不妊鍼灸自体の効果に関してはこちらで説明していますのでぜひご覧ください。



    もくじ


不妊鍼灸の頻度と妊娠しやすい身体づくり

まず不妊鍼灸ではどんな事を行うかというと「妊娠しやすい身体づくり」のために行います。

質の良い卵子が育つよう卵胞発育のためのサポートや、着床に適した子宮環境を作るための治療となります。


不妊鍼灸の効果を実感するためにはどれくらい通う必要があるのか

一人一人の症状や身体の状態によって変わりますが、一般的に不妊鍼灸を行う場合の治療頻度は、週1回が多いです。

その方や鍼灸院によっては週に2回や2週に1回ということもあるでしょう。


女性の体調は生理周期のホルモン変動によって日々変化します。

その体調の変化に対応するためにも、また、継続的な治療によって早く改善するため、週1回を推奨する鍼灸院が多いのでしょう。


通院が難しい場合はどうしたらいい?〜個人に合ったプランを〜

そうは言っても、仕事や遠方で時間の余裕がない方、他にも金銭面で通院が難しい方などいらっしゃると思います。

その場合は事前に相談されるのが良いでしょう。


無理をして負担となったら元も子もありません。

不安な点を相談し、納得した上で治療を行うことが重要です。

なぜなら、間隔が多少空いたとしても、継続することで効果が徐々に出てくためです。


定期的な通院で身体はゆっくりでも着実に変わる

妊娠は1ヶ月に1回しかチャレンジ出来ないので、焦ってしまうのも当然ですよね。

一般的には鍼灸治療を頻繁に受けたからといって、すぐに効果が出るわけではないといわれることがあります。

卵巣が成熟した卵胞まで育つのに約180日
そのため鍼灸治療を短期間で何度も受けたからといって、すぐに結果がでる訳ではないのです。

しかし鍼灸を始めると少しずつ血流がよくなり身体は改善していきます。

そしてその積み重ねによって変わっていきます。


原因がある方の場合や、期限を決めていて急ぐ必要がある場合は週2回もオススメ

・なかなか卵胞が育たない
・内膜が厚くなりにくい
など何らかの原因が考えられる場合。

40歳以上やホルモン値の状況、今のうちに急ぎたい場合。

このようなときは週2回もオススメとなります。


一般的に年齢が上がるとともに、卵子の質が落ち、妊娠率も減少していくといわれるためです。

また採卵や移植までの時間が迫っているという場合も、2〜3日に1回とペースを詰めて鍼灸治療を行うことがあります。


不妊治療のステップ別|不妊鍼灸に通う頻度



妊活中の方でも、治療のステップが異なります。

そのためステップ別で鍼灸治療の通う頻度についてもお伝えしていきます。


クリニックで本格的に治療をする前の場合

生理痛など月経周期による不調や、冷えなどの日頃体調が優れない場合は、週1回の提案が多いでしょう。

しかし、生理周期が安定していて日頃の不調もない方は、月1〜2回でも大丈夫な場合もあります。


タイミング法、人工授精の方の場合

タイミングや人工授精の方の場合は週1回の治療がベースとなってきます。

また40歳以上の方や排卵までの期間が長い方(生理周期が39日以上)、冷えが強い方などは週2回もお勧めする場合もあります。


体外受精、顕微授精の方の場合

体外受精、顕微授精の方の場合も基本は週1回がベースとなるでしょう。

採卵の場合は、いかに質の良い卵子を育たせていくかが重要となります。
そのため卵子に栄養素が届きやすい環境を作るための身体づくりをしていくのです。

クロミッドなどの排卵誘発剤や注射を打っているがなかなか卵胞が育たない場合は、週2回の治療も必要となるかもしれません。

移植の場合は、着床しやすい子宮環境に整えていくことが重要です。


 不妊鍼灸の通う頻度 クリニックの治療周期別スケジュール

女性ホルモンの分泌に合わせて「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」があります。

それぞれの時期に合わせて鍼灸治療を行うことで、
「生理痛が緩和した」
「おりものの量がふえてきた」
「基礎体温が二層性になった」
など身体が変わってきたことを実感される方が多くいらっしゃいます。


その変化が妊娠しやすい身体づくりの通過点となります。

より早く変化を実感されるために具体的にどのようなスケジュールで鍼灸治療を行ったらいいのか周期別でお伝えします。


低温期・採卵前

生理が始まってから排卵までの期間となります。

原始卵胞から成熟卵胞になる過程を経て、成熟した卵子が排卵することができます。

期間にすると約180日
それだけゆっくりかけて育っていくのです。


月経期から排卵期は卵胞成熟の最終段階。

毛細血管が太くなり、その分栄養素を届けたい時期です。

排卵するまで期間が長い方は月経期〜卵胞期に間隔を詰めての治療もお勧めです。


高温期・移植周期の鍼灸

排卵後は黄体ホルモンが分泌され、基礎体温が上がります。

また低温期に厚くなった内膜を維持させ、着床しやすい子宮環境をつくる時期となります。

この時期は大きく着床期と黄体期の2段階となります。


着床期とは排卵から5〜7日後

受精卵が成長しながら子宮に到達するため、その時期に合わせて治療していくことが重要となります。

高温期14日間の中で1〜2回くらいの鍼灸治療をオススメする鍼灸院が多いです。


【そあら鍼灸院】が考える妊娠しやすい身体づくりのための治療頻度



当院で考える「妊娠への道筋」は大きく分けて、以下の二点です。

1.土台(妊娠力)を取り戻す

 1.自律神経/ホルモンバランスが整う
 2.血流が良くなる
 3.妊娠しやすい脈/お腹になる


2.妊活の治療状況に合わせた施術


1.土台(妊娠力)を取り戻す

鍼灸治療の効果に

 1.自律神経/ホルモンバランスが整う
 2.血流が良くなる

というものがあります。

効果についてはこちらの記事を読んでいただくと詳しく記載しています。


例えば、排卵や着床、妊娠にはホルモンが関係しています。

そのため妊活には、ホルモンバランスが整っていることが重要です。

自律神経が乱れるとホルモンも乱れやすくなりますので、自律神経を整えることは非常に大切です。


そしてホルモン、栄養、酸素は血液の流れにのって全身へ届けられます。

そのため子宮・卵巣へ血流をたくさん送り届け、子宮・卵巣機能の向上を目的としています。



さらに妊活の鍼灸を専門として施術させていただく中で、妊娠しやすい身体の状態があることに気が付きました。

それが

妊娠しやすい脈/お腹になる

ということです。


ここで重要なのは妊娠中の脈ということ。

妊娠中の脈は滑らかで速く、とても生命力に満ちた状態で、身体にほのかに温かく熱を帯びた状態です。

その状態に近づけていくと、身体も温かくなり、お腹もふっくら・弾力のある柔らかい状態になります。


自律神経/ホルモンバランスが整い、血流が良い状態に加え、妊娠しやすい脈やお腹になっていくことで、妊娠力が取り戻されていきます。


不妊鍼灸の効果を実感するためにはどれくらい通う必要があるのか?身体の変化と通う頻度の関係性

「そあらさんにくると冷えきってた足がポカポカして身体がリラックスする感じがする。」

「仕事中お腹が張って座ってるの辛かったけど、治療後お腹の張りが取れてスッキリ。」

「一人で色々考えてしまっていたけど、今すごく心が軽くなりました。」

1回の治療でもこんな身体の変化を感じられる方も多いです。


また繰り返し身体を整えていく事で良い状態をキープしやすくなります。

すると
「少なかった生理の出血量が増えてきた」

「今まで長かった生理周期が30日周期で安定してきた」

「分割途中でストップしていたが、胚盤胞まで育ち凍結できるようになった」

など、妊活に関連する変化が現れる方が増えていったのです。

1回1回の施術によって身体の土台は着実に変わっていきます


では身体がどのように変わっていくのでしょうか?

当院では妊娠しやすい身体になるためにどれくらい時間がかかり、さらにどのように変わっていくのかを図で説明をしています。





スタートを0として、最終的には80の赤いラインを目標とします。

赤いラインまで到達すると「妊娠しやすい脈/柔らかくて温かい弾力のある妊娠しやすいお腹」という東洋医学的に妊娠しやすい身体になります。


1.スタートダッシュ期 (1ヶ月目)
鍼灸を行うと「身体がポカポカする・軽くなる、軽く運動した後のような感じ、施術後トイレに行きたくなる、お腹が動く、眠くなる、その日よく眠れる」などの変化が起こります。

副交感神経が優位になる。
血流が良くなるともいえます。
それにより身体の状態がグラフのように上昇します。

そして徐々に日を追うごとに下降していき、次回また施術を行うと前回の上昇した最高値より少し高い状態となり、ジグザグしながら全体的に上昇していきます。

おおむね週1回施術を行うことで、効果的な上昇が見込めます。
1ヶ月間で20まで到達すればOKです。


2.加速期 (約2ヶ月目)
身体がジグザグしながら変わるということは、下降する状態もあるということ。

勉強やレッスンを受けても、その状態を忘却するのは人間としては当然のこと。


身体は元ある状態(土台のレベルが低い状態)に初めのころは戻ろうとします。


そのため施術のし始めの頃は、新しい体験のため変化しやすいのですが、忘却もあるということです。

しかし勉強もレッスンも継続すると、理解が深まったりできないことがだんだんとできるようになってきます。


ご自宅でのセルフケアも一緒に行うことで、下降を抑えキープしやすく、その分次回施術時に上昇しやすくなります。

セルフケアは復習のようなものです。

スタートから2ヶ月間で40まで到達すれば順調です。


3. 改善期 (約3〜4ヶ月目)
お腹の堅さが緩み始めたり、冷えの自覚が減ってきたりと、時間をかけて変化するものが変わってくる時期です。

スタートから3-4ヶ月間で60まで到達すれば良いペースです。


4.移行期 (約5〜6ヶ月目)
この状態まで上がってくると採卵や移植にチャレンジしてもよい結果も出だすため、東洋医学的にはある程度良い状態だと考えています。

お腹を触ってみてもだいぶ柔らかさが出ている頃です。


5.定着期 (約7ヶ月目以降)
目標の状態まで到達しているので東洋医学的に妊娠しやすい状態です。

ステップ2の加速期で、身体は元ある状態に戻ろうとすると書きましたが、一転して今度は良い状態を身体が覚えると、一時的に冷え等良くない影響が及んでも、良い状態に戻ろうとしてくれます。

そのためこの状態をキープできれば良いので、通う頻度も2週間〜1ヶ月に1回の頻度と、キープできる間隔だけ空けても問題ありません。


2.妊活の治療状況に合わせた施術

不妊治療では卵子の質が重要だといわれます。

そして最近では着床の関する検査の実施も増え、子宮環境も重視されています。

そのため「1.土台(妊娠力)を取り戻す」において卵巣や子宮環境を整える重要性をお話ししました。


しかし妊活の中には排卵障害の場合は卵胞を育てている時期、また採卵前や移植など特に重要な期間もあると思います。

ここでは重要な時期に合わせた、鍼灸のおすすめの日をご紹介します。


採卵期集中鍼

「卵胞の育ちがゆっくりで排卵まで時間がかかりそうな場合」

「採卵周期に入る方」

「採卵するが胚盤胞まで育たない方」


より血流が届くように週2回(5日に1回)程度を提案することがあります。


卵巣にある卵胞は長い時間を経て、成熟し排卵します。
特に採卵前は卵胞がホルモンや酸素、栄養素を受け取り大きく成長する大事な時期となります。

良質な卵胞を育てるためには血流が重要なためです。






移植準備の鍼

「毎周期、内膜がうすいと言われる方」

卵胞と同時に内膜も厚くなっていく時期となります。

月経開始前〜排卵後1週間までの期間に、重点的に施術しております。

子宮内膜とは受精卵のベッド。厚みのある内膜にしていきましょう!!






着床鍼灸

排卵後、卵管膨大部で精子と受精し、成長(分割)しながら子宮までたどり着き着床となります。
時間にして約5〜7日

その時期は着床期の治療を行います。



タイミング法や人工授精の方は、
排卵から5〜6日後


移植周期の方は、
・初期胚移植の方は2〜3日後
(例:3日目胚を移植した方は2日後。2日目胚を移植した方は3日後。)
・胚盤胞移植の方は移植日当日

が着床鍼灸のおすすめ日となります。





There was a statistically significant difference in pregnancy rates between the Acupuncture FET and non-
Acupuncture FET groups of 66.8% and 56.65% respectively (p=0.003). Similarly, the clinical pregnancy rate
between the two groups was also statistically significant, with the acupuncture group having a clinical pregnancy
rate of 60.6% compared to 46.95% in the control group (p=0.017).
胚移植前および後での鍼治療は妊娠率を増加させるかという問いに対して、鍼治療した場合としなかった場合
でそれぞれ66.8%と56.65%の統計的に有意な差があったとしています。また同様に、2つのグループ間の臨床妊
娠率も統計的に有意であり、鍼治療群の臨床妊娠率は対照群の46.95%と比較して60.6%であったとしています。

【移植前および胚移植後の鍼治療は妊娠率を増加させますか?】
※翻訳はGoogle翻訳を使っています。


またそあら鍼灸院では、可能な場合は胚盤胞移植の前着床鍼灸を行っております。




不妊鍼灸を行い、妊娠できるまでどれくらいの時間がかかるのか?

ライフスタイルやお身体の状態、これまでの治療歴や年齢、また鍼灸の通院頻度など背景が大きく異なるため答えが難しいところです。


早い方は1周期目で妊娠される方もいらっしゃいますが、卵胞が成熟卵胞まで育つ期間が約半年くらいかかること。

また先ほどの「5ステップジグザグ上昇の図」にて、目標近くまで到達するのにおおむね半年くらい。

それらを鑑みるとだいたい半年から1年ほどでうまくいく方が多いといえます。


治療の頻度によって身体が変わるまでの期間は変わりますが、もともと人間には学習や能力を磨くことで開発されるなど、変わる力があります

その力をしっかり方向づけて、変化してゆくサポートをさせていただきます。

お身体のご相談や治療のペースのご相談でも結構です。
ご不明な点はぜひ聞いてください。


この記事の著作者

鍼灸師 柔道整復師 福田 真弓

「東京漢方鍼医会」会員

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。

この記事の著作者

院長 松本 敏樹

不妊カウンセリング学会 認定不妊カウンセラー
一般社団法人「日本生殖医学会」会員
妊活コーチ/妊活コーチング
東京漢方鍼医会 代表

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。
■■【妊娠しやすい身体づくりの方式と不妊鍼灸3本柱】◆◆
数万例超の臨床実績から導き出した方式
〔①不妊鍼灸3本柱×②不妊カウンセリング×③おうち妊活〕

・不妊鍼灸3本柱(「妊娠脈づくり」「刺さない鍼」「鍼灸おすすめ日」)
・不妊カウンセリング(「妊活情報/クリニック選び」「認活」)
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