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妊活お役立ちコラム

2024/07/14

おうち妊活

多胞性卵巣症候群(PCOS)で痩せ型の方へ筋肉をつけ改善の提案!

痩せ型のPCOSはどう対策すればいい?


排卵障害の原因の1つにPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)が挙げられます。

PCOSは妊娠可能な女性の6〜8%に見られ、あまり珍しいものではありません。

当院に通われている方でもPCOSの方は多くいらっしゃいます。



PCOSでも無治療ですぐに妊娠する方もいらっしゃる一方、排卵がうまくいかずに悩む方も多いです。

連日の注射でようやく排卵という方もいますし、排卵誘発剤のクロミッドは服薬し続けると内膜が薄くなるというデメリットがあります。



私が勉強し始めた当初、PCOSの女性の特徴は肥満。

減量する事で排卵障害が改善されると言われていました。

しかし現在では、海外では肥満型のPCOSが多く、日本では痩せ型のPCOSが多い事が分かっています。




当院に来られるPCOSの患者様も大半は痩せ型。


皆様よく勉強されていて

「痩せればPCOSは改善するとよく聞きますが、太っていない場合はどうすればいいの?」

こう嘆く方はとても多かったです。


では、そんな痩せ型のPCOSの方はどうすれば改善できるかをお伝えします。



体重が少ない場合と不妊の関係はこちら




【痩せ型PCOSの場合は運動!】



タイトルの通りですが

痩せ型でPCOSの方は運動をお勧めします。


何故なら

PCOSの原因の1つにインスリン抵抗性が挙げられます。

このインスリン抵抗性を改善するためには運動がお勧めです。





インスリン抵抗性とは血糖値を下げるインスリンが効きにくくなっている状態。


インスリン抵抗性の原因の1つは肥満です。

肥満型のPCOSの方は減量によってインスリン抵抗性が改善され、排卵しやすくなります。


これはイメージが湧きやすいですよね。





実際、減量によって自力で排卵するようになったという話はよく伺います。




では痩せ型のPCOSの場合はインスリン抵抗性に問題ないのでは?と考える方は多いのではないでしょうか?




実は痩せている方もインスリン抵抗性が生じている事が多いです。


痩せている方の中でも2つの理由により、インスリン抵抗性が生じる可能があります。

・筋肉の少なさ

・異所性脂肪(内臓・皮下以外に溜まった脂肪)





【筋肉の少なさによるインスリン抵抗性】

研究により、筋肉が少なく痩せた女性の多くにインスリン抵抗性が引き起こされる事が分かりました。


では筋肉とインスリン抵抗性はどう関係があるのでしょうか?



食後、ブドウ糖が全身の組織に運ばれ、インスリンの作用によって全身の細胞にブドウ糖が取り込まれます。

そして余ったブドウ糖は肝臓・筋肉にグリコーゲンとして備えられたり、脂肪組織に脂肪として貯蔵されます。

つまり筋肉はブドウ糖を取り込み、血糖コントロール・グリコーゲンの貯蔵に重要な役割を持っています。



そして筋肉・運動量が少ないとブドウ糖の取り込む力が減ってしまい、インスリン抵抗性を引き起こします。



【異所性脂肪によるインスリン抵抗性】


脂肪は基本的に内臓・皮下に溜まります。

しかし、内臓・皮下におさまりきらなかった脂肪が心臓・肝臓・膵臓・筋肉などについてしまう事を異所性脂肪といいます。


この異所性脂肪が筋肉についてしまうと抵抗性インスリンが生じてしまいます。

食事量が多い割に痩せている方、運動不足な方は異所性脂肪がついている可能性があります。


運動でPCOS改善!

筋肉の少なさ・異所性脂肪によるインスリン抵抗性を改善する事で、PCOSの改善を図る事をお伝えしました。


インスリン抵抗性を改善するためには運動が必要です。


ではどのような運動がいいでしょうか?

痩せ型PCOSの方にはこのような運動がいいと明確な指導はありませんので持論になりますが、

筋肉が少ない方は筋力トレーニングを、体型の割に食事量が多い方は筋力トレーニングだけでなく有酸素運動をお勧めします。



〔筋力トレーニングについて〕

まずは筋肉をつける事で、糖を取り込みやすくしインスリン抵抗性の改善を図ります。

効率的に筋肉をつけるならば、大きな筋肉を鍛える事がお勧めです。


そのため、胸・背中・お腹・太もも・お尻から鍛えるといいでしょう。



しかし、筋肉を鍛えるとムキムキに太くなってしまうのでは?と心配する方もいらっしゃるでしょう。

ちょっと筋トレをした程度では太くはなりませんが、心配な場合は軽い負荷で回数を多くトレーニングを行いましょう。




代表的な筋トレは以下の通りです。

胸の筋トレ     プッシュアップ(腕立て伏せ)

背中の筋トレ   バックエクステンション(上体起こし)

お腹の筋トレ   シットアップ(腹筋)

太もも・お尻の筋トレ  スクワット



これらを1セット10回〜20回、3セットを目指しましょう!

辛い場合は腕立ての場合は膝をつける、腹筋は体を起こすというより体を丸める、スクワットは浅く行うなど負荷を軽くする事をお勧めします。


もちろん筋肉をつけるには食事も大事。

タンパク質を積極的に摂取する事を心がけましょう!




〔有酸素運動について〕

有酸素運動と聞くとハードルが高いかもしれません。

しかし、異所性脂肪は皮下・内臓脂肪よりも減らしやすいです。

少し遠回りして帰る、家事をテキパキ行うなど日常に運動を取り入れていきましょう!




【最後に】

始めに申し上げましたが、当院に通われるPCOSの方は殆ど痩せ型です。

皆様大変排卵のために苦労され、自分で何か出来ることはないか調べますが、減量を中心とした肥満型PCOSに向けたものばかり。


私も痩せ型のPCOSの方に向けたセルフケアについて色々調べましたが、全くと言っていいほど見つかりませんでした。

PCOSの原因にインスリン抵抗性は分かっていましたが、これも肥満が原因だと思っていました。



しかしよくよく調べると筋肉が少なかったり、異所性脂肪が生じている方にもインスリン抵抗性が多い事が分かり、痩せ型PCOSの方のセルフケアに繋がるのではと考えました。


今後痩せ型PCOSの方で運動により改善された症例がありましたら、適宜報告したいと思います。

今まで、PCOSには減量しかない!と聞いて嘆いていた痩せ型の方の手助けになれば幸いです。


この記事の著作者

鍼灸師 あんまマッサージ指圧師 楠本 敦子

「東京漢方鍼医会」会員

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。

この記事の著作者

院長 松本 敏樹

不妊カウンセリング学会 認定不妊カウンセラー
一般社団法人「日本生殖医学会」会員
妊活コーチ/妊活コーチング
東京漢方鍼医会 代表

より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。
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