逆子のお灸「ツボ解説」|至陰と三陰交は「逆子のツボ」ではない?|不妊鍼灸・妊活鍼灸の【そあら鍼灸院】東京新宿区

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妊活お役立ちコラム

2026/01/23

妊娠中/産後

逆子のお灸「ツボ解説」|至陰と三陰交は「逆子のツボ」ではない?

「逆子の原因は冷えているから。」
東洋医学ではそう考えることがあります。

しかし西洋医学的には冷えは原因ではありません。
詳しくはHPの「逆子鍼灸」のページに東洋医学的な視点は入れずに書いています。



では東洋医学的なアプローチは一体何を目的に働きかけているのか。

足の冷えが関係していることもあるのですが、それだけではありません。
もちろん足の冷えが関係していると考えることもあります。


この記事では、逆子が東洋医学ではどんなメカニズムなのかを解説します。


もくじ
  1. 1逆子についてダイジェスト
  2. 2逆子の東洋医学的な原因とは
  3. 3お灸で逆子が回転するメカニズム
  4. 4そあら鍼灸院の逆子鍼灸の考え
  5. 5逆子鍼灸の流れ
  6. 6自宅での逆子お灸セルフケア
  7. 7赤ちゃんが回転した後は「三陰交」は安産灸のツボになる
  8. 8オンライン施術&セルフケア指導
  9. 9まとめ

まずは少しだけ上記の「逆子鍼灸」のページのダイジェストです。

逆子のお灸のツボ

逆子についてダイジェスト


逆子の原因

  • ・子宮の形の異常(単角子宮、双角子宮)
  • ・骨盤が狭い
  • ・子宮筋腫
  • ・胎盤の位置(前置胎盤、低置胎盤)によるもの
  • ・羊水過多・過少
  • ・赤ちゃんの可動性過多/過少
  • ・へその緒の長さ
  • ・高齢
  • ・初産婦
  • ・多胎
などが原因だといわれます。
しかし多くは原因不明です。

※これらの症状があれば、必ずしも逆子になるとも限りません。


逆子が治るには、赤ちゃんが子宮内で回転できることが必要です。
そのためには
  • ① 胎動があること
  • ② 回転できるスペースがあること
が重要です。


回転しやすい身体づくり


回転しやすい状態とは
  • ・胎動がある(赤ちゃんがよく動く)
  • ・血流が良くお腹が張らず柔らかい状態

張りが強いと子宮が収縮して硬くなり、スペースがなくなり赤ちゃんが動きにくくなるため、結果として回転しづらくなります。

「張りにくくリラックスできる状態」は、お母さんの体調の影響を受けます。
肩こり・腰痛・疲労などの肉体的負担や、不眠・緊張・ストレスなどの精神的負担が重なると、張りやすくなります。
産休に入って回転しやすいことがあるのは、疲れやストレスが減るからと考えられます。

つまり、逆子が治りやすい身体づくりのポイントは「赤ちゃんが動けること」と「回転できるスペースが保たれること」。
そのために、睡眠・疲労・ストレス・姿勢の負担を緩和し、お腹が張らず柔らかい状態になることが大切です。


では、ここからが東洋医学の話になります。


逆子の東洋医学的な原因とは


東洋医学では「足の冷え」はなぜ逆子の原因になるのか?
そもそも足はどうして冷えるのか?

その原因がとても多いので言い尽くせませんが、人の身体は
  • ・季節
  • ・住んでいる環境
  • ・体質<
  • ・生活習慣
  • ・日頃の不調
  • ・不安や悩み
  • ・ストレス
など、様々な要因により冷えが発生します。

そしてお腹の中の赤ちゃんは「暖かい方に頭を向ける」傾向にあります。
そのため、お母さんの足がずっと冷えていると、赤ちゃんは熱の多い心臓の方に頭を向けてしまい、逆子になることがあるのです。

そのため冷えやストレス、不調などが改善すると回転しやすくなります。


お灸で逆子が回転するメカニズム

逆子でよく使われるツボとして「至陰」と「三陰交」があります。
至陰と三陰交は逆子を治すツボではありません。
しかし、そこには回転しやすくなる作用が働いています。
その作用とともに「至陰」「三陰交」について深堀をしてみたいと思います。


逆子のツボ「三陰交」

婦人科疾患といえば三陰交というくらい、超メジャー級の働きをします。

もちろん三陰交を使えばいいというものではありません。

その作用をしっかり目的を明確にして使うことで効果が高まります。


三陰交は腎経・肝経・脾経という経絡の交わるポイントでその経絡、足から胸の方へとはお腹を経由して上行します。
(経絡とは気の流れ道。「ツボ」は通常、経絡の上にあります。)

そのため熱を上に上げることができます。

子宮へ陽気を巡らせ温め子宮の緊張を緩めることができます。

「水」は基本的に「陰」に分類されることが多いのですが、羊水という陰に陽気を送ることで陰陽のバランスを取ることができます。


逆子のツボ「至陰」

江戸時代の『和漢三才図絵』というの本には
「婦人横産、手を先ず出して、諸の符薬効あらざるを治す。右小指に三壮灸して立ちどころに平産す。」
とあります。


横位で手から生まれてくる場合には、右足の小指(「至陰」)のツボにお灸をすると普通の出産となると記載されています。

エコーもない時代なので、どのように産まれてくるか分からないけど、もし頭から産まれてこない場合の対処法だったのだろうと思います。

現代ではそれが逆子の時に至陰のツボにお灸をする逆子灸として普及しています。


「至陰」のツボの働き

東洋医学は「陰と陽」で身体を捉えます。

下半身が陰で上半身が陽です。
それが通常の状態。

お母さんの上下の陰陽のバランスが崩れたときに、赤ちゃんの上下のバランスも崩れ陰陽が逆になっています。


そしてそのバランスが崩れると、赤ちゃんは温かい方へ頭を向けると考えます。
足が冷えていると、下に頭を向けずに上半身のに頭を向けるというわけです。

その時に使うのが「至陰」というツボ。


至陰は足の小指、身体の先端にあります。

至陰のある経絡(膀胱経)という流れ道は、頭から背中を通って足に流れています。
そして先端である足の小指で折り返します。


ツボの名前の通り、「陰」が至る場所。

ここは陰と陽の境界線であり、陽が尽きて陰が始まるツボで陰から陽に転換するポイント。

陽が転じて陰に切り替わるツボなので、陽から陰に働きかけることができます。

そのため上下の陰陽のバランスを取ることができ、逆子の回転を促す作用があります。


個人的な考察

臨床を通しての個人的な経験から考えると、至陰のある経絡は身体の背面、後頭部~首筋~肩~背中~腰~足と流れていきます。

そのため下に下げる作用があります。

つまり、頭の熱である「のぼせ」に作用し、熱を足下に下げ、足の冷えを緩和することができます。


さらに反応があれば、肩こりや腰にも施術をすることで、頭の熱が下がる過程で、肩が緩み腰が温まり子宮に熱(具体的には陽気)が巡り、足元まで熱が巡ります。
そうすることで、上下のバランスも整い赤ちゃんが回転しやすくなると考えています。


まとめると
  • ・腎経と膀胱経の陰陽を調和する
  • ・陰を調整し、羊水と言う水の中、陰の中にいる赤ちゃんに働きかける
  • ・至陰から腎経(腎経は三陰交を経由する)を通ってお腹まで陽気が上がっていって、お腹が温まり、柔らかくなり回りやすくなる
という作用が考えられます。


経絡という気の流れ道の関係上、至陰は背部を温めますが、三陰交は腹部を温めることができます。

至陰・三陰交を使うことでこのように陰陽のバランスが取れるということです。


そのため、「至陰」や「三陰交」が逆子を矯正するのではなく、上下のバランスが整うことが必要で、そのバランスが整うことで、回転しやすい環境になるということがポイントです。


そあら鍼灸院の逆子鍼灸の考え

そあら鍼灸院では、赤ちゃんを無理に動かすのではなく自然と回転しやすい環境になるサポートをいたします。

赤ちゃんの回転のしやすさは、
  • ・胎動の減少
  • ・赤ちゃんが回転できるスペースの減少
となります。

そのため回転しやすい環境づくりとして
  • ・赤ちゃんの動きがある
  • ・赤ちゃんが回転できるスペース
があることが必要です。


ご飯を食べた後や寝る前など、ゆっくりしている時間帯は胎動を感じやすいことがあります。
こうしたときは心身が落ち着き、リラックスした状態になりやすいタイミングです。

お腹が張っているときは子宮が収縮して硬くなり、体感として胎動に気づきにくくなる場合があります。

一方でリラックスできていると、血流が良くなりお腹の緊張がゆるみ、張りにくく(触ると柔らかく)感じられることがあります。

そのため、血流が良くできるだけお腹が張らず、力が抜けて柔らかい状態で過ごせることが、胎動を感じやすい「回転しやすい環境」の目安になります。


その上で、東洋医学的な観点として上下のバランスを取る、足の冷えを取るなどの鍼灸をすることで、自然と赤ちゃんの頭が下に向きやすくなる環境づくりのお手伝いをします。

回転しやすい環境づくりをした上で「至陰」「三陰交」などの逆子のお灸のツボにお灸をするとスムーズになります。


おすすめのペース
おおよそ
33週6日までは週1
36週6日5日に1回
37週以降は週2回


逆子鍼灸の流れ

問診

現在の週数や、病院での検診状況、西洋医学的に逆子の原因があるのか、お身体で気になっている症状(肩こりや腰痛、冷えなども回転しやすい環境づくりに関連するため)などを伺います。


脈診・腹診等

脈診

尺膚診

腹診 

舌診
で東洋医学的な状態を把握しツボを確定します。


鍼をする

季節、体質、症状などによって回転しやすい環境づくりのためのツボは、一人一人変わります。
そのツボに鍼をします。


お腹に直接鍼をすることはありませんのでご安心ください。


「至陰」「三陰交」へお灸

小指にお灸している

院内ではもぐさを直接手でひねった伝統的な手法のお灸を行います。

特に「至陰」に関してはツンとする絶妙な熱刺激が効果的なためです。


うつ伏せor横向きの施術

妊婦さんがうつ伏せになれるクッションを使うか、横向きで施術を行います。

肩こりや腰痛、また筋肉の硬さを程よく緩める(緩め過ぎない)、疲労の回復の施術を行うと、回転しやすくなるなと感じます。

最終チェックと今後のペース、セルフケアのお話

脈診やお腹の状態を確認し、本日行った施術の説明とペースの提案をします。

回転しやすい身体の状態を日常でも維持することが大切なので、おうちでのセルフケアも重要です。

環境や体質、生活習慣によっても、おすすめの過ごし方が変わるので、それらを踏まえておすすめのセルフケアをお伝えします。


逆子が治った後のツボ

安産灸のツボでもある三陰交のお灸がおすすめです。
至陰は無しにして三陰交のみとなります。


自宅での逆子お灸セルフケア

台座灸もしくは棒灸を使います。
1日2回行っても良いです。


台座灸

「至陰」「三陰交」に厚さを感じる程度でお灸をします。

状態により、左右4ヵ所することもあれば、左右一ヵ所づつの2ヵ所(先述の上げる下げるの働きを考慮)を提案することもあります。


棒灸

「至陰」「三陰交」に棒灸を近づけ、熱を感じたら離すを5~15分繰り返します。


赤ちゃんが回転した後は「三陰交」は安産灸のツボになる

戦後、産婦人科医の石野信安先生は「逆子の灸」と「安産の灸」を発表されました。
(『女性の一生と漢方』  緑書房  石野信安著
子どもの胃腸が丈夫で、リズム感が発達し、からだが敏しょうに動く、妊娠中には、足のむくみやだるさがとる。出産の折には陣痛が軽くすむようになる

  • 1 妊娠中のむくみやだるさが取れ、陣痛が軽くすむ。自然にまかせて楽なお産ができる。
  • 2 生まれた赤ちゃんが丈夫に育つ。具体的には胃腸が丈夫で活発に活動する。

生まれた赤ちゃんへの効果もあるため、帝王切開が決まっている方にも安産灸はおすすめです。


また論文では以下の効果があるとされます。
  • ・陣痛の緩和
  • ・陣痛時間の短縮(第1期、第2期の所要時間の短縮)
  • 分娩第1期(分娩開始~子宮口全開大までの時期。初産婦は約10〜12時間)
    分娩第2期(子宮口全開大~児娩出までの時期。初産婦は約1-2時間)
  • ・オキシトシン使用率の減少(陣痛促進剤)
  • ・産後の出血量減少
  • ・分娩満足度向上
  • ・倦怠感・疲労・肩こりなどマイナートラブルと身体QOLの向上

産後は
  • ・経腟分娩後の産後痛
  • ・授乳時に強くなる「後陣痛(子宮収縮痛)」
  • ・帝王切開後の術後痛の緩和
  • ・テスト
と「三陰交」の論文で確認できる効果は主に「産後の痛み(後陣痛・術後痛など)の軽減があります。


安産灸をすることで、
お産に向けて、産後のケア、赤ちゃんの体調にアプローチできるので、三陰交へのお灸の継続をおすすめしております。


オンライン施術&セルフケア指導

・遠方の方
・家から外出できない方

オンライン施術&カウンセリング(ZOOMにて)
施術には非常にリラックス効果の高い「ヒプノティック・ペイン・モジュレーション」
オンライン逆子施術の場合の特別対応とさせていただきます。


初めてでも簡単にできる?
お灸はどれくらい感じればいい?

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まとめ

逆子の原因は様々にいわれていますが、分からないことも多いものです。

いずれにしても胎動があったり、お腹が張っておらず子宮の中で回転できるスペースがあると回転しやすくなります。

また逆子は東洋医学的にとらえると非常にアプローチがしやすいものです。


それは上下のバランスを整える事。

頭寒足熱といって、頭が涼しく足が温かい状態が良い状態です。

足が冷えていたり、頭がのぼせている場合はそれを改善することで、上下のバランスが整います。

そのため逆子のお灸で有名な至陰や三陰交は上下のバランスを取るのに有用なため、逆子の時に使いやすいツボとなります。

逆子のお灸のツボ

参考文献
『和漢三才図絵』
『女性の一生と漢方』 緑書房 石野信安

この記事の著作者

院長 鍼灸師 あんまマッサージ指圧師 松本 敏樹

経歴
  • 2011年
    認定不妊カウンセラー取得
    新宿に開業
  • 2014年
    現在地へ移転
    漢方鍼医会 入門部講師 就任
  • 2016年
    漢方鍼医会 理事 就任
    研修部講師 就任
    東京漢方鍼医会 学術部部長 就任
  • 2018年
    東京漢方鍼医会 代表 就任 現在に至る
  • 2022年
より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。
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