プレコンセプションケアの具体例|何から始めればいい?|不妊鍼灸・妊活鍼灸の【そあら鍼灸院】東京新宿区

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妊活お役立ちコラム

2026/01/30

不妊カウンセリング

プレコンセプションケアの具体例|何から始めればいい?

妊活は、病院に行く・行かないの前に、日々の暮らしや体調を整える「準備期間」が大切です。

その一方で、情報が多すぎて迷ったり、誰に相談していいかわからなかったりして、立ち止まってしまう方も少なくありません。

そこで今、プレコンセプションケアの考え方の中で、鍼灸院に求められている役割があります。

それは、からだの小さなサインを見逃さずに整えながら、必要なときは医療につなぐ身近な相談窓口になることです。


鍼灸院でできることは、たとえば次のようなサポートです。
  • ①生活リズム・睡眠・食事・冷え・ストレスなど、妊娠前から整えたい土台づくり
  • ②月経の不調、肩こり・頭痛・胃腸の不調などのケア
  • ③不安が強いときの心身の緊張をゆるめ、続けられるセルフケアを一緒に見つけること
  • ④気になる症状や過去に罹った病気がある場合に、早めにクリニック受診を提案すること
…とはいえ、いざ妊活を意識し始めると、こんな疑問が浮かびませんか?


「妊活を始めたいけど、何から始めればいいかわからない」

「いつ頃から病院の通院をした方が良い?妊娠前にやっておくべきことを知りたい」

「女性主体になりがちな妊活。パートナーとして出来ることをしたい」

妊活は「妊娠前の準備」が重要です。

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ここからは、プレコンセプションケアの考え方をもとに、妊活を始める前に知っておきたいポイントをわかりやすく解説していきます。

もくじ
  1. 1プレコンセプションケアとは
  2.  プレコンセプションケアの歴史
  3.  プレコンセプションケアの目的
  4.  妊活におけるプレコンセプションケアの重要性
  5.  やせすぎのリスク
  6. 2自分でできるプレコンセプションケアの具体例
  7.  クリニックで検診を受ける
  8.  生活習慣を見直す
  9. 3まとめ

プレコンセプションケアとは

「プレコンセプションケア(Preconception care)」とは、若い男女が将来のライフプランを考えて日々の生活や健康と向き合うことであり、次世代を担う子どもの健康にもつながるとして、近年注目されているヘルスケアです。


早い段階から正しい知識を得て健康的な生活を送ることで、将来の健やかな妊娠や出産につながり、未来の子どもの健康の可能性を広げます。

 
プレコンセプションケア
国立成育医療研究センタープレコンセプションケアセンターHP

プレコンセプションケアの歴史

プレコンセプションケアは、2006年にアメリカの米国疾病管理予防センター(CDC)の政策として誕生し、その後世界保健機関(WHO)が2012年に「妊娠前の女性とカップルに医学的・行動学的・社会的な保健介入を行うこと」と定義しました。

プレコンセプションケアの現状

日本では、2015年に国立成育医療研究センター内に「プレコンセプションケアセンター」が開設され、情報発信や健康支援の取り組みがスタートしています。

大学病院や婦人科専門のクリニックなどにプレコンセプション外来が設置され、将来的に妊娠を希望している方や糖尿病・高血圧など持病を持つ方をなど、さまざまな方に妊娠前からの健康支援が行われています。 

プレコンセプションケアの目的

プレコンセプションケアの目的は3つあります。
  • 1、若い世代の健康を増進し、 より質の高い生活を実現してもらうこと
  • 2、若い世代の男女が将来より健康になること
  • 3、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし、次世代の子どもたちをより健康にすること

妊活におけるプレコンセプションケアの重要性

妊娠・出産には適切な時期があり、健康であることが大切です。

早産・低体重出産(2500g未満)・周産期死亡(満22週~生後1週未満の赤ちゃんの死亡)など、妊娠・出産の問題は、赤ちゃんのその後の健康状態に影響します。

また、妊娠前から
  • ・催奇形性のある感染症や薬剤の使用
  • ・肥満や痩せ
  • ・タバコ
  • ・アルコール
  • ・葉酸摂取不足
  • ・妊娠前からの医学的に問題となる状態(糖尿病、甲状腺機能異常、高血圧症など)
などがある場合、妊娠・出産・赤ちゃんの健康に影響するため、早いうちから正しい知識を得ることが重要です。

自分のライフプランに適した健康管理を意識することで、将来の健やかな妊娠・出産につながり、次世代の子どもの健康の可能性を広げます。

やせすぎのリスク

やせている女性(BMI>18.5)が妊娠した場合、低体重児の出産につながりやすいとされています。

日本では1970年代後半に最低5.1%であった低出生体重児出生率が、2019年には9.4%にまで上昇しています。

赤ちゃんは出生時の体重が低いほど医療的ケアが必要となる場合が多くあります。

その後も発育・発達遅延や障害、成人後も生活習慣病になるリスクが高くなるため、自分の適性体重を知り、コントロールしていくことが大切です。

自分でできるプレコンセプションケアの具体例

生活環境を整えることが妊娠・出産のための身体づくりにおいて非常に重要です。

前述した自分の適性体重を守ることをはじめ、食事では、
  • ・主食・副菜・主菜・乳製品・果物を意識して3食バランスよく摂る
  • ・葉酸の多い食品摂取を心がける
  • ・アルコールを控える
を意識すること。

その他にも、
  • ・1週間に150分程の適度な運動をする
  • ・睡眠を十分に確保し生活リズムを整える
  • ・喫煙を避ける
など、日常生活を整え、ストレスをためない生活をしていくことが重要です。

クリニックで検診を受ける

プレコンセプション外来があるクリニックや婦人科では、将来の妊娠・出産に備えて、男女が自身の体の状態を事前に確認する健康診断をおこなっています。

ワクチンの接種や、性感染症情報、子宮頚がん検診、自身の栄養や血圧・体重・生活習慣管理・カウンセリングなど、妊娠におけるさまざまなリスクに対するケアをすることができます。

ワクチン接種

妊娠中に感染症にかかると、母体の重症化や胎児の先天的な障害が残る可能性があります。

ワクチンを接種することで感染リスクを低下させることができますが、生ワクチン(毒性や病原性を低下させた細菌・ウイルスを用いたワクチン)など、胎児への影響を考慮し、全妊娠期間を通じて原則として接種はできないものがあります。

また、ワクチンの種類によっては接種後数ヶ月の避妊期間を設ける必要があるため、事前に済ませておくことが大切です。

妊活中(妊娠前)の接種が推奨されるワクチン
  • ・風疹ワクチン
  • ・麻疹ワクチン
  • ・水痘(水ぼうそう)ワクチン

風疹は、妊娠期前半に感染すると胎児に先天性心疾患・白内障・難聴・精神運動発達遅延を起こしてしまう「先天性風疹症候群」を引き起こす可能性があります。

麻疹は、妊娠中に感染すると肺炎を起こしやすく、重症化するおそれや流産・早産になる可能性があります。
麻疹には治療法がなく症状を和らげるための対症療法しかありません。

水痘は、感染した妊娠週数によって胎児への影響も変化します。
妊娠初期〜中期の感染では、「先天性水痘症候群」を発症し、皮膚障害・精神発達の遅延などを引き起こす可能性があります。
分娩前後で発症した場合、死亡率が高い「新生児水痘」を発症する可能性があります。

子宮頸がん検診

子宮頸がんは、子宮頸部にできるがんであり、毎年1万人以上の女性が子宮頸がんと診断され、毎年約3,000人の女性が子宮頸がんで亡くなっています。

子宮頸がんの多くは、性行為によってヒトパピローマウイルスへの感染が原因で起こります。

感染しても必ずがんを発症するわけではありませんが、ウイルスが排除されずに感染が長期間続くと、「異形成」といわれる前がん病変が起こるリスクが高くなり、その後数年かけて子宮頸がんに進行すると考えられています。

子宮頸がんは異形成や初期の段階であれば子宮を残した状態で治療できる可能性がありますが、もし病状が進行してしまうと、治療のため妊活が出来ない期間や子宮を摘出して妊娠を諦めなければならない場合もあります。

そのため、すぐに子供が欲しいわけではないけど、将来的に妊娠を希望している方や以前の検診から日が経っている方は早めに検診を受けることが重要です。

性感染症検査

性感染症は感染しても比較的軽い症状にとどまったり、無症状であることが多くあります。

そのため、いつの間にか症状が進行している場合があります。

早めに治療をすれば治すことができますが、再発率が高く、治療が不完全だと慢性化することも。

将来的に、
  • ・がん
  • ・不妊症
  • ・母子感染(母親から胎児への感染)による胎児の先天性の体の障害
に発展してしまうおそれがあります。


性感染症は男性が原因となることもあるため、女性だけではなく、パートナーと共に定期的に検査を受けることが重要です。

歯と口の健康を保つ

妊娠中は、女性ホルモンの急激な増加による口腔環境の変化や、「つわり」による嗜好変化・歯みがきの困難などによって、むし歯や歯周病になりやすくなります。

また、妊娠中は麻酔やレントゲン撮影、使用できる薬剤が制限されることがありますので、妊娠する前から口腔内のメンテナンスを習慣づけましょう。

生活習慣を見直す

飲酒と喫煙

「妊娠中の飲酒・喫煙は母体や胎児に流産・早産をはじめとした様々な影響があるから控えなくちゃいけない」
というのはご存知の方も多いと思います。

しかし、実際は妊娠を意識する前から禁酒・禁煙を心がけることが大切です。

体外受精をおこなっている患者さんの飲酒と妊娠率を調べた論文では、
26,922人の不妊患者(IVF/ICSI治療対象)を対象にした解析で、
  • ・女性のアルコール摂取は妊娠率を低下させる傾向
  • ・男性の飲酒もパートナーの生児出生率を低下させる傾向
があり、84 g/週以上の飲酒(約標準グラス6〜7杯/週)で妊娠成功率・出生率で低下が見られたとあります。


また、体外受精における喫煙の影響を評価したメタアナリシス(世界中の同じテーマの研究を集めてまとめて解析した論文)では、
喫煙女性では 非喫煙女性と比べて不妊リスクが有意に高く、体外受精をしている方の妊娠成立率が低いという結果も示されています。


男性不妊と喫煙についての論文もあり、
喫煙による精子数の減少や形態異常の増加と関連があると示されています。

適切な体重管理

妊娠中は、痩せすぎだけではなく、太り過ぎも妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群、帝王切開といったリスクがあります。

日本肥満学会によると、適正体重はBMI18.5以上〜25未満とされています。

BMIの計算式
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

まずは自分のBMIを知り、妊活中から適正体重を維持できるようにしましょう。

適度な運動

運動する妊婦
プレコンセプションケアでは一週間に合計150分の運動を推奨しています。

運動によって、冷えの改善や筋肉量の増加し、血流が良くなったり、ストレスの発散にも繋がるため、妊娠しやすい身体作りのセルフケアとしても有効です。

バランスの良い食事

妊娠中の栄養不足は低出生体重児となる可能性もありますし、妊活中の食事は卵子の成長に関わります。

妊娠しやすい身体を作るためにも、ビタミン・葉酸・亜鉛・鉄・タンパク質を意識し、3食バランスの良い食事を意識しましょう。

こちらのコラムにも更に詳しく掲載しています。

睡眠

慢性的な睡眠不足や不規則な睡眠リズムは、腸内環境の変化や慢性的な炎症反応が起こり、自律神経の乱れやホルモンバランスが乱れることで、糖尿病・高血圧・肥満など様々なリスクを上昇させます。

それにより妊活中・妊娠中では、結果的に不妊や流産のリスクが上がる可能性があります。

心身をしっかり回復させるためには、規則正しい睡眠リズムをつくること・十分な睡眠時間を確保することが大切です。

ストレスケア

妊娠中のお腹を触る男性
女性はホルモンバランスの影響や
「妊活に対する不安(なかなか妊娠できなかったらどうしよう、お金や時間はどのぐらいかかるのか)」、
「妊娠に対する不安(赤ちゃんを無事に産めるのか、立派な親になれるのか)」
という様々な不安を抱えています。

不安やストレスは色々な形に変化してあらわれてくるので、完全になくすことやゼロにすることはできません。

だからこそ、パートナーとのコミュニケーションを十分にとること、運動や趣味などのリフレッシュの時間を充実させることなど、ストレスへの対処法として自分なりのセルフケアを見つけてあげることが大切です。

まとめ

妊活は、妊娠してからではなく妊娠前の心と体づくりがとても重要。

プレコンセプションケアとは、将来の妊娠・出産を見据えて、女性だけでなく男性・パートナーも一緒に健康を整える考え方です。

早い段階から正しい知識を持ち、生活習慣を整えることは、赤ちゃんの将来の健康にも重要です。

痩せすぎ・肥満、喫煙・飲酒、栄養不足、持病、感染症などは、妊娠前から対策することが大切です。

自分でできるプレコンセプションケアとして、バランスの良い食事(葉酸・鉄・亜鉛・タンパク質)・適正体重の維持・週150分程度の適度な運動・十分な睡眠と生活リズムの安定・禁煙・禁酒・ストレスを溜め込まない工夫をすること。

これらは、妊娠しやすい体づくりの土台になります。

そして、妊活は女性だけのものではありません。

飲酒・喫煙・生活習慣は、男性側も妊娠率や出生率に影響します。


お互いの体と心を大切にし、協力しながら進めることが、より良い妊活につながります。


参考文献

1.       国立成育医療研究センター.プレコンノート.(Webページ).(閲覧日:2026130日).
https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/preconception/preconnote/

2.       荒田尚子.女性の健康支援 プレコンセプションケアとは.日本産婦人科医会 記者懇談会資料(PDF).2020129日.(閲覧日:2026130日).
https://www.jaog.or.jp/wp/wp-content/uploads/2020/12/e7ac6ca3eae3b81561d1b7bf4ee4ecd2.pdf

3.       厚生労働省.活力ある持続可能な社会の実現を目指す観点から,優先して取り組むべき栄養課題について(資料3,第2回「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会」).2021329日.(PDF).(閲覧日:2026130日).入手先:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000761522.pdf

4.       国立がん研究センター.子宮頸がんの原因と症状.更新日:2025729日.(Webページ).https://www.ncc.go.jp/jp/information/knowledge/cervical/020/index.html(閲覧日:2026130日).

5.       牧野利彦(公益社団法人日本歯科医師会).妊産婦における口腔健康管理の重要性.第2回 妊産婦に対する保健・医療体制の在り方に関する検討会(資料3).2019315日.(PDF).https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000488879.pdf(閲覧日:2026130日).

6.       Rao WLi YLi NYao QLi YThe association between caffeine and alcohol consumption and IVF/ICSI outcomes: A systematic review and dose-response meta-analysisActa Obstetricia et Gynecologica Scandinavica202210112):1351–1363doi10.1111/aogs.14464.(閲覧日:2026130日).

7.       Waylen ALMetwally MJones GLWilkinson AJLedger WLEffects of cigarette smoking upon clinical outcomes of assisted reproduction: a meta-analysisHuman Reproduction Update2009151):31–44doi10.1093/humupd/dmn046.(閲覧日:2026130日).

8.       Bundhun PKJanoo GBhurtu ATeeluck ARSoogund MZSPursun MHuang FTobacco smoking and semen quality in infertile males: a systematic review and meta-analysisBMC Public Health2019191):36doi10.1186/s12889-018-6319-3.(閲覧日:2026130日).


初筆:2026年1月30日

この記事の著作者

鍼灸師 嶋田 香純

「東京漢方鍼医会」会員
より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。

この記事の著作者

院長 鍼灸師 あんまマッサージ指圧師 松本 敏樹

経歴
  • 2011年
    認定不妊カウンセラー取得
    新宿に開業
  • 2014年
    現在地へ移転
    漢方鍼医会 入門部講師 就任
  • 2016年
    漢方鍼医会 理事 就任
    研修部講師 就任
    東京漢方鍼医会 学術部部長 就任
  • 2018年
    東京漢方鍼医会 代表 就任 現在に至る
  • 2022年
より詳しい内容はこちらをクリックしてご覧ください。
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